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宮城県山元町復興支援活動

 10月31日、11月1日、学生20名事務局員1名で宮城県山元町震災復興支援活動を行いました。

 東日本大震災発災直後から宮城県石巻市や気仙沼市を中心に復旧支援活動を行い、2012年4月からは条例で第一種危険指定区域に指定され、復旧支援が遅れていた宮城県亘理郡山元町を中心に活動を実施してきました。

 今年度から被災耕作放棄畑を復活させ、現地の人に生業を取り戻すことによるコミュニティの再生、経済的支援、そしてIVUSAブランドの商品開発による活動費の捻出といった、現地の活性化とそれを享受できる地域住民、支援する側双方にとってwin-winとなる活動に向けた取り組み、モノ・カネの流通による支援する側、される側のアイデア実現のきっかけをサポートする場として畑の整備を中心とした活性化事業の展開を目指しています。

 今年度の夏の活動に引き続き、耕作放棄地の再生を行いました。約100㎡の畑の瓦礫や雑草を撤去し耕運機をかけました。苗上ができる土がふかふかの状態にまで耕運機をかけました。今回の活動では、学生は山元町の特産物であるイチゴと相性の良いハーブのラベンダーを株式会社ノワイヨの岩佐裕美さんからご教授を受け植えました。
 一人の学生は、「植えた苗が成長するのが楽しみだし、山元町と言う素敵な街にまた来たいとより思えた」と話しており、こういった学生が増えることでこの活動が長期的に行われることを願うばかりです。

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 また、山元町で行われた青巣稲荷神社の準備のお手伝いと当日の運営のお手伝いもしました。11月1日の当日に向けてお神輿を運んだり、露店のテントを張ったりと学生の若さを活かし準備をしました。

 当日は地域住民の方が約200人お越しになっておられ盛大に盛り上がりました。このお祭りは震災後初めての伝統のあるお祭りで、そこで学生はお神輿を担がせて頂きました。山元町内約4kmお神輿を担いで歩き回り、その際に、防波堤を超え海の方まで行きました。
 いつもIVUSAの活動を受け入れてくださっている普門寺の坂野住職から「震災後、海に行けなった人が今日海辺まで行くことができたよ、これは君たちが運んでくれたようなものだよ。ありがとう」とお話しいただきました。私たちの活動が元気を与えることができていると実感した瞬間でした。

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 活動の最後に、普門寺の坂野住職と青巣稲荷神社の神主である藤本和敏さんとお話をさせて頂きました。今回の活動の話や、今までのIVUSAの活動の話を聞かせていただきました。学生が山元町との繋がりをわかり、活動を行えているのはこのお二方含め現地の方がいるからこそなのだと再認識しました。私たちはこの山元町という地で活動させていただけることに感謝を忘れません。(龍谷大学3年 森 優太)

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【プロジェクトリーダーより】
 活動内容としては、青巣のお祭りもIVUSAファームの植えつけも次の未来につながる活動で、山元の前進を感じられる内容でした。
 青巣稲荷神社のお祭りは震災後初めて露店や出し物をだしてにぎやかに開催するお祭りで、当初はボランティアだらけのお祭りになるのではないかと懸念されていましたが、実際には多くの現地の方が車で押しかけ、たくさんの人でにぎわっておりました。来年はもっと素敵なお祭りにしたいという現地の方の声も聞くことができ、未来を羨望する姿に力強さを感じました。

 IVUSAファームでは関わってくださるノワイヨさん、テラセンのメンバー、ぐるりんさん等、様々な方からの応援の言葉やアイデア・アドバイスを頂きながら、第一歩となるハーブの植えつけを行うことができました。「次来るときにはどうなっているか」「次は何を植えようか」と現地の方とともにたくさん考えながら作っていく場となっており、現地に新しい楽しみを残してくることができたのではないかと思います。

 現地の方が望む未来を一緒に実現するために、自分たちも考えることをやめずにかかわり続けたいと思いました。ただ、その未来にボランティアとしてかかわるべきなのか、地域の自立を求めるためにボランティアとしてかかわるのをやめるべきなのかというシビアな部分も常に考えながら活動していきたいと思いました。(法政大学3年 倉本 夏歩)