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平成28年熊本地震救援活動7次隊

 8月7日から11日に平成28年熊本地震救援活動が行われ、事務局3名、学生144名、卒業生10名の計157名が参加しました。
 今回は、熊本県阿蘇郡南阿蘇村の黒川地区と地獄温泉清風荘、垂玉温泉山口旅館で活動させていただきました。

 前半は黒川地区において「マンションからの家財の運び出し」と「道路の雑草の除去」をさせていただきました。
 「マンションからの家財の運びだし」では、建物から家財を運びだし処分のための分別作業と、家電、家財など比較的重いものも学生のパワーで次々に運び出し、多くの部屋で清掃まで終えることができました。

 今回は、災害救援が初めてとなる1年生も多く参加しており、上級生が主体となって声を出し指示をすることで、徐々に全体の作業効率も上がって行きました。一人ひとりが現地のために頑張ろうという思いで活動を行いました。

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 後半は南阿蘇村の地獄温泉清風荘と垂玉温泉山口旅館で作業をさせていただきました。どちらも長い歴史のある老舗の旅館で、IVUSAは旅館の再開に向けた復旧活動の一部の活動を、災害救援を中心に行っている一般社団法人OPEN JAPANの方々や、IVUSA特別顧問の黒澤司さんのサポートを受け実施しました。

 土砂のかき出しでは、流入した土砂と、当初からあった建物の地盤との境目を見分けるのがむつかしく、時間がかかっていた場面も見受けられましたが、よりよい土砂の運搬方法を学生自ら考え実行することで効率も上がって行きました。

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 活動の合間に、清風荘の社長である河津誠さんから、温泉の中で唯一震災の被害が少なかった「すずめの湯」を紹介していただきました。河津さんのその行動や説明から、この清風荘を少しでも早く再開させ、多くの人にまた温泉に入って欲しいという強い想いが伝わってきました。

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 垂玉温泉山口旅館では、主に建物からの家財の運び出しと清掃活動や建物にカビが繁殖しないように消毒をする作業などをさせていただきました。作業は、カビで建物を腐らせてしまわないようすみずみまで慎重に消毒を行い、歴史ある建物を今後何年も使っていけるようにするための重要な作業をさせていただいていることに強い使命感を感じました。

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 作業終了後、清風荘の社長である河津誠さんと、山口旅館の専務である山口雄也さんから挨拶をいただきました。

 その中で、「たくさんの学生が災害救援活動に来てくれたことは本当に嬉しい。3日間のことではあったけれど、これまで何百年と続いてきた旅館を今後長く続けていく上ではとても大切な時間でした。しっかりと心に刻んでおきます。ありがとう」と嬉しい言葉と、旅館の手ぬぐいを頂きました。
 
 学生からは、メンバー全員の名前が書かれたメッセージをお渡し、活動させていただけたことの感謝をお伝えました。

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 活動の中で、全国各地から多くの学生がボランティア活動のために熊本に来ていることに驚かれる方や、たった3日間での作業の進捗状況に感銘をうけたとの声をいただきました。
 災害救援の経験や技能は一人ひとり十分といえるものではないかもしれませんが、IVUSAならではの人数規模と学生だからこその元気と若さを活かし、学生ならではの視点で考え実行できたと思います。

 今回の活動を通して、改めて被災地の現実に向き合いました。4ヶ月近く経った今でも復興に向け日々汗を流している方々の姿を受けると同時に、実際に作業させていただいたことを通して、被災された住民の皆様に喜んでいただけたことは、少しでも南阿蘇村の力になれたのではないかと思います。今後もIVUSAは災害救援活動を続けていきます。(立命館大学3年 平田 怜央)

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 この活動は、公益財団法人車両競技公益資金記念財団の助成を受け、実施しています。