8月21日から23日まで千葉県九十九里浜の全域清掃を実施しました。
　2002年に一人の学生の熱い想いから始まったこの活動は、今回で15回目を迎えました。全長約66キロメートルもあり、10市町村と提携を組んで行っています。海岸環境の保全を図るだけでなく、｢拾う心より捨てない心｣を全国に広めることを目標として活動に取り組みました。

　1日目は新宿を出発後、お昼頃現地に到着し、清掃活動を開始しました。学生約350人が4つのルートに別れて清掃しました。予定では2日間かけての清掃でしたが、台風の影響を懸念し、一日にできるかぎりの範囲のゴミを拾いました。
活動初日の終わりには拾ったゴミ袋の総量が発表され、隊員たちはその総量に喜びと「15年活動をしてもこんなにもゴミはでるのか」と複雑な気持ちでした。
　活動の中で、近隣住民の方と会話をする機会があり、「他所の人がゴミを拾っているのに、地元にいる私たちがやらないのはだめだな。私たちも少しずつ頑張っていくよ」とお言葉を頂きました。

　2日目の活動は大型台風の影響により清掃活動は中止になりました。清掃活動ができない中でも私たちにできることは何か班ごとに談論するとともに、ロープ研修と災害机上研修で災害についての知識を深めました。

　夕方には台風も弱まり、少数精鋭のチームによる清掃活動が行われました。
　現場に出ることのできなかった隊員も精鋭チームに思いを託し、無事に帰ってくることを祈っていました。

　最終日は朝4時半に宿舎を出発しました。限られた時間の中での清掃は厳しいかと思われましたが、全員で完全清掃したいという思いから早朝から活動を行うことになりました。

　浜辺に到着次第、2つの隊編成に分かれて清掃開始しました。そして2つの隊が合流して九十九里浜66キロの完全清掃を達成することができました。その後、１年生は現場研修で土嚢について学んだ後、総隊長からのメッセージがありました。

　大型台風と重なってしまったために大きく予定が変わった時もあり、完全清掃できるか不安なときもありましたが、隊員全員が目標に向かって取り組んだことによって無事に達成することができました。初参加の学生が大半を占める活動でしたが、先輩の背中をみて学ぶ隊員や初めての班長でありながら切磋琢磨した隊員が多く、一人ひとりが大きく成長できました。

　暑い夏に多くの熱意を感じられた隊でした。(東京家政大学2年 長谷部 藍)