NPO法人国際ボランティア学生協会公式ウェブサイト

会員の方はこちらから

>ID/パスワードを忘れた方はこちらから



ネパール山村支援活動

 2010年2月23日から3月9日までの2週間、IVUSAの学生18名と事務局スタッフ1名で、ネパールのパルパ郡にあるアルバシンという小さな村で、山村支援活動を行いました。

 ネパールは、後発開発途上国であり、貧困問題や教育問題をはじめとしてさまざまな問題をかかえています。現在も、国全体で学校数が不足しており、5歳から14歳までの児童労働率は31%にも上ります(ユニセフ「世界子供白書2009」より)。


村人と共に石を運んでいます。

 IVUSAでは、ネパール在住の垣見一雅氏の協力のもとで、これまでに2校の小学校を建設してきました。今回の活動では、IVUSAが資金援助し建設したフットサル場の整備や、前回の活動で建設した小学校の開校式への出席をしました。
 私たちが活動の拠点としたアルバシンという村の一日は、生活に必要な水の水くみから始まります。20㎏ほどの水を背負い往復1時間ほどの道のりを上り下りします。毎朝汗だくになりながら水を運び終わると、次は作業に入ります。この村にあるフットサル場に更衣室を建設するために、建物の骨格をたてるための穴掘りと、土地の基礎を固めるための石を山から運び出す作業です。

 作業はいつも村人と一緒です。私たちが作業をしていると、次々に村人が集まってきて、気づけばいつもたくさんの村人と一緒に汗を流し、声を出していました。6日間の作業で、骨格となる10本の鉄柱と2つのサッカーゴールを建て終えました。

 また、前回建設した小学校の開校式に出席した際には、200人ほどの村人が集まり、参加者全員で小学校の開校を祝福しました。そこにいた子どもたちの中には、2年前活動をした学生の名前を覚えている子どももいて、村人とのつながりを感じました。


村人との別れの様子。

 別れの際には、学生も村人も涙を流して別れを惜しみ、また会おうと固い約束を結びました。村人との一生付き合える関係、そして新たなつながりを築けた証ではないでしょうか。
 体力的にも環境的にもハードだと言われたネパール山村支援活動。成功に結び付いたのは、多くの方々のご協力のおかげです。本当にありがとうございました。(日本大学1年 岩村 友香里)



【プロジェクト・リーダーより】
 夢のような時間でした。今でも、「フミ!」と子どもたちから呼ばれる声が、村の人たちの笑い声が、笑顔が鮮明に思い出されます。
 日本から飛行機、バス、ジープを使って丸3日、そこにわたしの第2の故郷があります。そこには立派な小学校と、小さな店が2つにバレーコートが1つ、そして素敵な家族が住んでいます。

 ある日、わたしたちが来たことで、村の人たちの邪魔をしているのではないだろうかという疑問が湧いてきました。村の人たちだけの方が仕事は早いし、余計な迷惑をかけなくて済むではないかと考えるようになりました。
 そんな疑問と葛藤しながらも、時間は無情に過ぎ、とうとう別れの朝になりました。お互い涙を流し、別れを惜しみながらも、どんどん景色が遠くなっていきました。

 疑問が解決しないまま、垣見さんとの別れの日になりました。別れ際、垣見さんが「1カラット払っても今回のような活動はしてもらえない」と村の長ネットラさんが言っていたことを教えてくれました。
 わたしの疑問はここでようやく解決することが出来ました。現地に行って良かったんだ!そう確信できました。学生の若さと馬鹿さでできることがあるのだと、改めて理解しました。

 ただ、何事も一人ではできないし、今回の活動でも、多くの方の協力があってこそ成り立っているのだと度々感じることができました。本当に素晴らしい経験をさせていただき、ありがとうございました。日本からも、現地でも、みんなから支えられたチームでした。
 おかげさまで、村の人たちと共に流した汗と涙で出来たフットサル場をプレゼントし、わたしの第2の故郷に新しい遊び場ができました。(立命館大学4年(活動時) 尾崎 史明)


【参加大学】
立命館大学 法政大学 大妻女子大学 国士舘大学 立教大学 日本大学 東京家政大学

【協賛企業】
ダイダン株式会社

【寄付をしてくださった方々】
稲垣俊行様、井上倫孝様、江口慎悟様、江田慶子様、海老澤哲志様、斎藤ちひろ様、白岩利映様、谷口純平様、野村拓馬様