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第17回千葉県九十九里浜全域清掃大作戦

 8月19日から23日の5日間、前半・後半に分かれ、前半239名、後半241名の学生、事務局3名、理事1名の計484名で千葉県の九十九里浜全域清掃を行いました。

 この活動は2002年に九十九里出身の学生の「地元を綺麗にしたい」という想いから始まり、今年で17回目を迎えます。観光客の落としたごみや漂着ごみが多い九十九里浜でIVUSAの環境保護の理念である「拾う心より捨てない心」を伝えることを目的に活動しています。

 1日目は2つのグループに分かれ、一方は九十九里町から大綱白里市まで、もう一方はいすみ市から長生村までの清掃活動を実施しました。日差しが強く、気温も高いため各自で熱中症対策をしながらの活動です。砂浜を歩くことや暑さで体力が奪われていくなか、学生同士で声をかけ、励まし合いながら進めました。

 またIVUSAの活動はテントでの宿泊をしながら行うこともあります。そこでこの活動では海岸清掃だけでなく、テントの張り方、ブルーシートのたたみ方を学ぶ研修も行います。移動・食事・宿泊場所の確保を重視するIVUSAならではの研修です。初めて張るテントに苦戦しながらも、互いに声掛けをし、組み立てられるようになりました。

 2日目は朝からあいにくの雨模様で始まりましたが学生のやる気は十分です。一つのグループは災害救援活動を想定して土嚢づくり、バケツリレー運搬の研修を行い、学生同士のチームワークを高めました。この研修で互いの声掛けが重要だと気付く学生が多くいました。

 2つのグループに分かれて北の横芝光町と南の山武市本須賀海水浴場を出発し、全学生が合流する山武市殿下海水浴場を目指しました。
 雨は強まりましたが、1日目よりもさらに元気よく、拾い残しのないようにごみを丁寧に拾いながら合流地点を目指し進みました 。

 そして、2つのグループが殿下海水浴場に到着しました。反対側から歩いてくる仲間と笑顔で合流し、無事前半隊が清掃活動を終えることができました。

 3日目は宿舎の清掃ともう一つのグループの研修をしました。2日間寝食を共にした仲間同士、声を掛け合い、協力して作業をしました。その後ミーティングで3日間の活動をふり返り、前半隊は帰路につきました。

 後半1日目。前半隊と入れ替わりで後半隊が宿舎に到着しました。初日は前半1日目と同様に清掃活動と現場研修です。清掃活動では2つのグループに分かれ、一方は旭市を、もう一方は匝瑳市から旭市までの海岸清掃を実施しました。上級生が率先して声を掛けながら、互いにコミュニケーションをとって進みました。

 現場研修ではスコップの種類や適した使い方、災害救援活動の際の心得も学びます。現地で必要とされていることを実際に活動に参加した学生から聞くと、質問が飛び交い白熱しました。

 活動出発前には全員で円陣を組み、完全清掃を目指しやる気を高めました。2つのグループは北の大綱白里市と南の長生村を出発し、白子町での合流を目指しました。

 清掃活動最終日になると学年関係なく自然と、「拾い残しているごみはあるか?」「倒れる前に水分補給するぞ」など声を掛けて前へ前へと進みました。

 私たちの声を聞いて外に出てきたという地域の方は、「ごみを落としていく人の姿を何度も見ていたから、そのごみを拾って浜がきれいになってうれしい。頑張ってください。ありがとう」とおっしゃっていました。2日目の活動で疲れも出てきていましたが、声援を励みに笑顔で歩いている姿が見られました。

 そして日が沈みかける頃、ついに2つのグループが合流しました。仲間のもとへ駆け寄り、抱き合ったり涙を流したりと学生たちは感動でいっぱいでした。

 3日目は宿舎の部屋の清掃と各グループでミーティングを行い最後に、今回の活動を中心となって引っ張ってきたリーダーたちから挨拶がありました。

 今回の活動では、ごみ袋1,305袋分を回収することができました。また活動風景をテレビや新聞記事として取り上げていただき、私たちの活動を多くの人に知ってもらえたと思います。これからも「拾う心より捨てない心」を多くの人に伝えていきます。(国士館大学3年 相馬 佑行)

【プロジェクトマネージャーより】
 今年度の活動では、地元高校生の活動への巻き込みや様々なメディアへの掲載を通して、「拾う心より捨てない心」の更なる発信に力を入れて活動させていただきました。また、今年度は17年間で最も多くの学生が活動に参加し、沢山の学生が活動を通して身近な社会問題について考えるきっかけや、多くの仲間を得ることができました。

 来年度以降も更なる活動の発展に尽力していきたいと思いますので何卒、よろしくお願いいたします。(中央大学4年 鈴木 祐介)