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東日本大震災復興支援活動

 8月24日から27日にかけて、学生48名、事務局1名が宮城県亘理郡山元町にて「東日本大震災復興支援活動」を実施しました。

 IVUSAは東日本大震災発災直後から、宮城県石巻市や気仙沼市を中心に復旧支援活動を行い、2012年4月からは、宮城県亘理郡山元町において活動しています。
 今回の活動では「忘れない」をコンセプトに掲げ、山元町を拠点に地域住民が主体となり取り組むコミュニティビジネス等、復興に向けたモデル作りに貢献すること、「復興」「防災」「命を守ること」といった様々な課題を自分ごととして学び向き合うことで、未来を生き抜く力を身につけることを目的としました。

 活動1日目、宮城県亘理郡山元町に到着し、骨塚の前で結団式が行われました。
 今回の活動のリーダーである芝沼佳奈(東京家政大学3年)から、「7月に起きた豪雨災害の活動が行われている中で、50人でも山元町に来たというのは、意味のあることだと思う。その意味を考えて活動していってほしい」と挨拶がありました。
 また、普門寺の住職である坂野文俊さんからも挨拶があり、全員が真剣な面持ちで耳を傾けていました。

 結団式の後は二つのグループに分かれ、翌日に行われる「てら茶房夏祭り2018~みんなでおいで~」というお祭りの会場設営や、「IVUSAファーム」と呼ばれる農園の整備、側溝の清掃などをしました。

 活動2日目は、お祭りの当日です。IVUSAの学生は、地域の方々と共に運営スタッフとして参加し、山元町で育てた野菜や手作りのアクセサリーなどを販売しました。また、運営側としてお祭りを支える傍ら、地元の方々と交流をしながらお祭りを楽しみました。

 閉会式では、住職の坂野文俊さんから「去年のように『行ってらっしゃい!』とお送りしますので、来年もまた同じ顔が揃って、開催し、そしてまた新しく山元町のファンになる方がおいでになることを願います」と挨拶があり、祭りは終了しました。

 お祭りの夜には、地域の方々をお招きしての交流会を行いました。交流を深めていく中で学生たちは、震災、山元町の復興についてなど様々な話を伺いました。

 活動3日目は、お祭りの撤収作業と海岸付近の松林の整備を行いました。松林は午前と午後で2ヶ所の雑草を取り除きました。
 作業前にはサブリーダーの井上愛海(埼玉県立大学3年)から松林を整備することの意義について説明があり、学生たちは、自分たちの手で整備することが山元町の人たちの安心、安全につながるということを意識しながらその後の作業を丁寧に進めました。

 3日目の夜には、解団式を行いました。リーダーの芝沼佳奈(東京家政大学3年)から、「今回この活動で経験したことを忘れないでほしい。そして自分にできることを考え、アクションを起こしていってほしい」と挨拶がありました。
 また、住職の坂野さんからは、「IVUSAが来てくれることで、地元の人の希望や笑顔が生まれる。IVUSAとは、仲間でありたいし、家族みたいに思っている」とお話をいただきました。

 最終日となる4日目は、朝食後、4日間お世話になった普門寺を感謝の気持ちを込めて清掃するところから活動が始まりました。

 9時頃からフィールドワークとして、語り部の方と共に震災遺構である磯崎山公園や中浜小学校などを見学しました。学生たちは、震災当時のことや山元町の復興の現状について強く目に焼き付けました。
 11時頃からは側溝の清掃を行い、これが本活動最後の作業となりました。

 今回活動に参加した学生の半数以上は、初めて山元町に訪れました。また、被災地に訪れたのも初めてという学生も多く、今なお残る震災の爪痕に言葉を失くす様子も見られました。

 この活動を通して、見聞きしたことやそれによって感じたことから、多くのこと学びました。学生らは山元町のために、またあらゆる災害現場において、自分に何ができるのかを今回の活動を通して考えるようになりました。

 最後になりましたが、この活動を実施し、そして無事に終えることができたこと、またこの活動に協力・支援してくださった全ての方々に感謝申し上げます。(東北福祉大学3年 山田 美琴)