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京都府阿蘇海環境づくり活動

 2月28日から3月3日まで京都府宮津市及び与謝野町にて、IVUSAの学生100名、事務局員2名の合計102 名で「京都府阿蘇海環境づくり活動」を実施しました。

 阿蘇海は、天橋立により外海である宮津湾と隔てられた閉鎖性水域となっており、宮津湾と阿蘇海内の海水の行き来が少なくなっています。そのため、川から流入する栄養分が留まり(=富栄養化)、牡蠣やアオサが異常繁殖しています。牡蠣は一部の場所に堆積し、身が腐ってしまい、悪臭や景観悪化などの問題を引き起こしています。

 私たちは、阿蘇海と、その周辺の環境再生するため活動を実施します。そして、産官学民の多様な主体による、地域住民と自然が共生する持続可能な循環型環境モデルの構築を目指します。

 活動初日に、活動の拠点とさせていただいている吉野茶屋で、開会式を行いました。開会式では今回の活動のリーダーである村里いずみ(関西大学4年)から、「地域の方々との交流を深めながら活動し、学生らしい元気の良さで地域の方々に笑顔を届けたい」と挨拶がありました。
 また、京都府丹後広域振興局副局長の前田尚さんから、「体調に気をつけて、平成最後の活動を頑張ってほしい」とご挨拶いただきました。

 開会式後は宮津市文殊の天橋立付近にて早速カキ殻回収作業を開始しました。学生同士で声をかけ合い、助け合いながら、非常に活気溢れる作業になりました。

 活動2日目は宮津市文殊と与謝野町の阿蘇シーサイドパーク付近の2カ所の現場に分かれて作業をしました。阿蘇シーサイドパークでは水面から出るほどのカキ殻を一丸となって回収しました。
 午後には宮津市文殊で回収したカキ殻を京丹後市にある有限会社京丹後ふるさと農園の桑畑に肥料として散布いたしました。同農園は以前から活動にご協力いただいており、散布した学生自身も海と山の繋がりを実感する機会となりました。

 活動3日目は、地域の方々をお招きし、大学生と地域の方々が協力してカキ殻回収作業を行う「みんなでカキ殻拾うDay」を宮津市文殊と阿蘇シーサイドパークで開催しました。宮津市文殊では21名、阿蘇シーサイドパークでは18名の地域の方々に参加していただきました。どちらの現場も活気があり、学生たちは地域の方々と日常会話をしながら作業をし、とても有意義な時間を過ごしました。

 また、「みんなでカキ殻拾うDay」と同時進行で「親子で解き明かせ!阿蘇海探偵団」も実施し、小学生10名、保護者7名の親子に参加していただきました。この企画は、阿蘇海の魅力と問題を知ってもらい今後の取り組みの参加に繋げることを目的として実施しました。参加した小学生は「楽しかった。また遊びにきたい!」と話していました。

 夜にはリフレかやの里で地域の方18名をお招きした交流会を実施しました。初めに、これまで本協会の学生がしてきた阿蘇海環境づくり活動の活動報告を行いました。
 その後、地域の方々と食事をしながら阿蘇海の未来について話し合うなど、充実した時間を過ごすことができました。

 活動4日目は宮津市文殊で最後の回収作業をしました。2時間という短い作業時間でしたが、学生は力を振り絞って、効率よく作業をすることができました。作業後には、利用させていただいた吉野茶屋と智恩寺の清掃を行いました。
 そして、今回の活動の閉会式を行いました。閉会式では、リーダーの村里いずみから、「これからも地域の方たちとの繋がりを大切にして、活動に参加してほしい」と挨拶がありました。

 地域の方々と一緒に環境づくり活動をする中で、改めて地域の方々の優しさ・温かさを感じることができました。今回の活動では44.287トンのカキ殻を回収することができ、それらすべてを肥料として地域の農園に散布させていただきました。
 また、吉野茶屋さんのご厚意で、阿蘇海産の天然牡蠣を最後の昼食でいただき、生きた牡蠣の活用についても考えることができました。

 最後になりますが、この場をお借りして本活動への多大なるご支援とご協力をいただいた皆様に心より御礼申し上げます。(関西大学1年 山岡 諄也)