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第6次フィリピン減災・環境保全活動

 2月28日から3月9日までの10日間、IVUSAの学生31名、卒業生1名、事務局2名がフィリピンのヌエバエシハ州ラオー市ピナグバナヤン地区とシクロン地区で活動しました。

 この活動の目的は、「持続可能で災害に強いコミュニティモデルの形成」です。これまでの活動に引き続き、地元のNGOであるBInHI (Bridges of Inter-cultural Harmony Inc.)とピナグバナヤン地区の農業組合であるKADREと一緒に活動しました。

■ピナグバナヤン地区での活動
 ピナグバナヤン地区では、エコウォーキング、エコブリックスの作成、用水路の整備を主に行いました。
 エコウォーキングとはゴミ拾いをしながら地域の方への啓発をするものです。エコブリックスは燃えないゴミをペットボトルの中に詰めてそれらを花壇の代用とし、セメントの使用削減につなげるもので、現地の子どもたちと一緒に作業をしました。用水路の整備では雑草抜きやゴミ拾いを行い農業用として水が使用できるようにしました。
 これら3つの作業は全て目標基準をクリアすることができました。

■シクロン地区での活動
 ラオー市のシクロン地区の小学校では柵のペンキ塗り、エコブリックスの作成、高校では壁のペイントや道路の建設、ベンチのペンキ塗りを行いました。炎天下の中、こまめに水分補給をしながら進めました。

■高校生企画
 シクロン地区にある高校で防災に関するワークショップをしました。現地の高校生が防災についてどのようなことを考えているか知ることができ、さらにフィリピン人と日本人の考え方の違いにも気づくことができ、とても有意義な時間となりました。
 しかし言語の壁もあり、話し合いがなかなか進まないグループもあり、事前準備の不十分さを感じた学生も多くいました。付箋を使うことで上手く意見をまとめられていたという意見もあったため、これらの事項は次の活動にも引き継いでいきたいです。

■小学生企画
 ピナグバナヤン地区の小学校では防災に関するジェスチャーゲームなど楽しい遊びを通して、災害が起きた際にどう備えるかを一緒に学びました。今回タガログ語で制作した動画教材も反響がよく、内容がしっかり伝わった様子でした。

■パヤタス訪問
 パヤタスとはフィリピンのケソン市に位置し、「スモーキーマウンテン」とも呼ばれる巨大なゴミ山があった地域です。しかし私たちが案内された場所は事前の勉強会で見たものと違い、整備された綺麗な場所でした。とは言ってもバスから見た景色はかなりひどく、この地域の問題を実感しました。

■ACCORDとPETAのワークショップ
 ラオ―市では、フィリピンで避難所の運営や復興支援、防災トレーニングなど様々な活動を行なっているACCORD(Assistance and Cooperation for Resilience and Development Inc.)のスタッフをお招きして、その地域の災害リスクを減らしていくためのワークショップが開催されました。行政や地域、教会など様々なセクターの方が参加しました。
 また、演劇やアートを使ったワークショップや教育を行っているPETA(Philippine Educational Theater Association)のスタッフの方に来ていただき、ワークショップの実演や団体紹介をしていただきました。

 今回の活動では達成すべき項目は達成することができましたが、企画については準備や話し合いがもう少し必要だと感じられました。
 挙げられた改善点や反省点を踏まえ、自分が何をできるのかを共有し、さらにより良い活動となるように行動していきます。(東洋大学1年 遠藤 真佑奈)