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長野県北信地域森林整備活動

 8月3日から8月6日にかけて、学生57名、OBOG3名、事務局員2名の計62名で長野県北信地域森林整備活動を行いました。

 長野県の県有林では虫の被害による立ち枯れや倒木の放置、成長を妨げる植物の繁殖、治山事業終了後の管理の難しさ、鳥獣被害などの問題を抱えています。そして、これらの問題を放置すると土砂災害など甚大な自然災害を引き起こしてしまいます。

 この現状を受けて長野県出身の学生の「地元の森を守りたい」という思いからこの活動が始まり、今年で5回目を迎えました。また今年は、3回目の活動にて県と協力して建てた「3カ年計画」の最終年でもありました。

 1日目の活動では信濃町の野尻湖畔にある樅ヶ崎県有林にて8月4日に同所で行われる「夏休み子ども自由研究2019」に向けた森林整備を行いました。作業終了後にはグループごとに分かれ、イベントに向けて話し合いました。

 2日目の午前中は午後1時半から行われる「夏休み子ども自由研究2019」に向けたリハーサルを行いました。本イベントではエリアごとに様々な体験コーナーを用意しており、森林の植物を用いた遊びを行うエリアや森林を散策するエリア、森林の知識を深めるエリア、実験や工作を行うエリアなどがありました。
 イベントの最後には様々なエリアで見つけたお気に入りの植物を拾い自分だけの植物図鑑を作成しました。

 イベント終了後、子どもたちからは「楽しかった」「新たな発見があった」などの声がありとても楽しめたようでした。子どもたちの保護者からも「学生たちの熱意を感じた」との声を頂き、本イベントは大成功を収めることができました。

 3日目は長野市田中地区の森林にて地元の方々と協力して森林整備を行いました。昼食時には田中地区の方々と交流会を開き、地元で取れたきゅうりやトマトなどを頂きながら、活動や自分たちのことについてお話しました。
 この日は気温が36度を超える暑さとなることから熱中症の危険性を考慮し作業時間は大幅に短縮されましたが、学生たちは声を出し合い今回の活動のコンセプトである「3秒」を念頭に自分たちで考え行動しました。
 この3秒とは、リスクの多い場所でも最高のパフォーマンスを発揮するため、どんな時も「3秒」で状況ややるべきことを判断するという意味です。その結果、ほぼ全ての作業を完遂することができました。

 4日目は宿舎清掃後、最後のミーティングを行いました。ミーティングでは自分たちが長野の森に対して何ができるのかを考えました。そして、それを模造紙に書き記すことでより具体的に考えることができました。

 最後になりましたが今回の活動にご協力いただきました皆様に心から感謝申し上げます。(関西大学2年 黒田桔平)

【プロジェクトマネージャーより】
「地元の森を守りたい」
 そんな学生の夢からはじまった活動も5年目となり、2017年からはじまった3ヵ年計画も最後の年という節目の活動となりました。

 今年度の活動の目標である「森を守り、人と森の繋がりの輪を広げる」

 森林整備や治山活動を通して森を守るとともに森林が抱える問題や環境問題を身近に捉え関心を持つ人を増やすことを目指していきます。今年度の活動では、昨年度実施したウォークラリー企画をもとに、より子どもたちに自然のおもしろさがより伝わるイベントを開催することを今回の活動では掲げました。

 そこでは、イベントを通して子どもたちに五感で感じてもらうとともに、様々な葉や木々の違いについて自ら気づいてもらうことを体験してもらいました。また、地元の方との作業や交流会を通して直接想いを聞くことができ、その想いが学生の活力となり若者の元気と笑顔を長野に届けることができたと思います。

 今回、たくさんの方のご協力のおかげで活動の実施まで至ることができました。
 ありがとうございました。(立命館大学4年 堀田 修平)

 尚、この活動は公益社団法人国土緑化推進機構の「緑の募金」の支援を受けて実施しました。