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東日本大震災復興支援活動

 8月23日から27日の5日間に、宮城県亘理郡山元町にて、関東学生102名、関西学生35名、事務局員1名の計138名で東日本大震災復興支援活動を実施しました。

 現在の活動拠点である宮城県山元町は2011年3月11日に発生した東日本大震災で甚大な被害を受けました。
 しかし、第一種危険指定地域であったことや、ボランティアを長く受け入れを制限したため、発災後1年が経過しても、支援の手が足りていませんでした。そうした状況を知り、2012年4月より、山元町での活動をさせていただくことになりました。

 活動の段階が復旧から復興に向かう過程で、多くの出会いと教訓を得た宮城県山元町を拠点に、地域住民が主体となり取組むコミュニティビジネス、復興に向けたモデル作りに貢献する。また、若者が「復興」「防災」「命を守ること」といった様々な課題を自分ごととして学び、向き合うことで、未来を生き抜く力を身につけていくことを目的に掲げ、活動しています。

 山元町に到着し、骨塚の前で結団式を行い、5日間宿舎として使わせていただく普門寺の住職である坂野文俊さんからご挨拶をいただきました。

 今年行われるお祭り「てらマルシェ夏フェス2019」は、花釜避難丘公園で行われました。IVUSA学生は地域住民とともに運営スタッフとしてお手伝いさせていただきました。お祭りでは、約5メートルの長さの竹で作られたブランコや、竹馬・竹トンボなど様々な催し物が出され、昔ながらの遊び道具に子ども達はとても興味を示していました。

 また、IVUSAと山元町の歴史や、IVUSAの活動概要などをまとめた展示ブースを出させていただきました。たくさんのお客様が訪れ、IVUSAが行ってきたことをPRすることができました。

 活動2日目の最後であるお祭りの閉会式では住職さんにサプライズで歌のプレゼントをしました。この歌は住職さん自身をモデルに作られたもので、住職さんの人柄や泣き虫なところ、人々の幸せを願い続けているという想いがこの曲になっています。この曲の最後に「いつの日かこの海に 笑い声が響きますように」という歌詞があります。学生みんなの心にもしっかり響きました。

 活動3日目は地域の語り部さんの案内のもと、フィールドワークを行いました。東日本大震災慰霊碑や震災遺構である中浜小学校を見学し、今まで写真の中だけだった光景を直接見たことで、震災を身近に感じられました。語り部さんはお亡くなりになった方のことも話しながら、すぐに避難することがどれだけ大切なのか教えていただきました

 活動4日目は防潮林である松林の整備を行いました。東日本大震災の津波により海岸付近の松林は大きな被害を受けました。しかし、この松林の再生が、復旧・復興のひとつの象徴として、不可欠な要素として捉えられています。今回IVUSAは雑草の除去を行い、景観を取り戻すことができました。

 最終日には解団式と5日間お世話になった宿舎を清掃しました。解団式では住職さんから「最初は信じることができなかったけど、こうして今も来続けて、山元町の住民を元気づけてくれて、今では来てくれるのが楽しみになりました」というお言葉をいただきました。

 またこの活動のリーダーである横木絢音(拓殖大学3年)からは、「これからも色々な人の想いを継いで、山元町に来続けましょう。今回学んだことはずっと考えてほしいです」と挨拶がありました。

 今回の活動を通して、私たちは山元町とともにあり続け、被災地のことを考え続けることが大切なのだと改めて気付くことができました。

 最後になりますが、山元町の皆様、協賛品を頂いた各企業の皆様に深くお礼申し上げます。ありがとうございました。(国士館大学3年 竹内 美玖)