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利島活性化活動2019

 8月26日から8月31日の6日間、東京都伊豆諸島利島村でIVUSA学生44名が、「利島活性化活動2019」を行いました。

 利島とは東京都の伊豆諸島の一つであり、椿油生産量全国1位の緑溢れる自然豊かな島です。利島では、ヤブ椿の椿油を250年以上前から島の主産業としてきましたが、近年高齢化により、椿油生産の存続が危ぶまれています。
 そこで、学生が農家さんのお手伝いをすることで、農家さんの負担を減らすと同時に、椿産業の維持のために学生ができることは何かを考えながら本活動を行っています。
 今年度は、「これからの利島を共に考え、新たな関係性を築く」を活動目的として掲げ活動しました。

 26日夜に、東京都竹芝港を出港し、27日朝に利島に到着しました。
 宿舎へ向かい荷物を置いた後、カウンターパートの方々からお言葉を頂き、隊員全員で円陣を組みました。そして、それぞれの現場でお世話になる農家の方にお迎えに来ていただき、作業場所へと移動しました。

 活動2日目の午前中は、各現場に分かれ「きっぱらい」という落ち葉を集め燃やす作業をしました。昼食を宿舎で食べた後、午後も午前中の作業の続きを行いました。夕食後の班ミーティング、現場ミーティングでは達成要件からみた今日のでき、明日に向けて自分が貢献できることは何かなどを話し合いました。

 活動3日目は雨であったため、一つの現場以外は室内で苗作りをしました。また、ある班は利島資料館に行きました。館長にガイドして頂き、昔の椿油の搾り方や漁に使う網の展示などを見学しました。
 現場での作業は、昨日と同様にきっぱらいをしました。昨晩雨が降った影響で昨日よりも葉っぱが重く、作業が大変でした。そして、風が非常に強かったので、普段であれば、集めた葉を燃やすことが多いですが、燃やさずに乾燥させることになりました。

 18時からは島の方々との交流会が行われました。今年の交流会は、受け入れてくださっている農家さんの他、利島村の副村長の方をはじめ、学校の先生、教育長の方など多くの方にお越しいただき、様々なお話を伺うことができました。

 

 活動4日目は天候に恵まれて午前午後ともに通常のきっぱらいの作業を進めました。一昨日、昨日と同じ作業だったので、作業にも慣れてきてスムーズに効率よく進めることができました。枯葉を燃やす作業中は、風が強く煙に苦しめられることもありましたが、学生からは「枯葉を燃やすときの煙で目やのどが痛くつらかったが、きれいになった畑を見ると痛さより達成感を得られた嬉しさが強かった」という言葉も上がりました。

 活動5日目は大雨が降り全部の現場で作業が中止となってしまいました。そのため急遽、農協の加藤大樹さん、椿研究会会長の梅田成彦さんにお越しいただき利島についての勉強会をしていただきました。利島の椿産業について細かいことまで説明してくださり、とても勉強になりました。

 午後にはそれぞれの現場に分かれ、作業をする現場や農家さんに島巡りに連れて行ってもらうなどしました。

 活動最終日は6日間お世話になった宿舎の清掃を行った後、活動をふり返る最終ミーティングを行いました。ミーティングでは活動を振り返り、今後自分たちに何ができるのか各班で意見を出し合いました。

 学生が利島を出港する際には、受け入れてくださった全ての農家さんがお見送りに来てくださいました。農家さんと学生達はお別れの挨拶を交わし、涙を浮かべながら利島を後にしました。

 本活動を実施するにあたり、多くの方にご協力いただきました。ご協力いただいた皆様、誠にありがとうございました。(東洋大学2年 浅津 晴香)