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第9次カンボジア小学校建設活動

 「カンボジアが発展途上国に教育支援を行えるような国になるために、子どもたち全員が平等に教育を受け、自分の夢を持ち、叶えられる環境にする」を目標に私たちは2006年から継続的に支援しており、7つの小・中学校と一つの図書館を建設してきました。
 そして、今回の9次隊は2月27日から3月9日までの12日間、学生49名と事務局員1名が活動しました。

 移動日となった初日を終え、活動2日目はキリングフィールドとトゥールスレン博物館を訪れました。ポル・ポト政権によるキリングフィールドでの知識人の大量虐殺やトゥールスレンでの拷問などの過去を知り、言葉を失う学生も多くいました。
 その後、活動を共にするカンボジアの現地の学生と合流しました。

 活動3日目は、5次隊でIVUSAが建設したロカートム小学校を訪れ、協賛品として頂いたバレーボールや文房具などの贈呈式を行い、ペットボトル砲の作成やシャボン玉体験などの企画を実施しました。

 活動4日目から8日目の5日間はチョンコ村で建設活動をしました。チョンコ村滞在中は、村の各ご家庭にホームステイをさせていただきました。ホームステイ先の家は木でできた高床式の家で、水道は通っておらず壺に貯まっている水を用いて体を洗ったり、洗濯をしたりしました。またチョンコ村では至る所にニワトリや犬や牛がおり、日本では見られないような光景が広がっていました。

 建設活動では、セメントを作る作業や指定された場所にレンガを運ぶ作業、運んだレンガを骨組みに沿って左官する作業、小学校周辺のゴミやガレキの撤去作業を行いました。
 序盤から作業は順調に進み、建設活動中日である6日目は午前中だけの活動だったため午後はそれぞれのホームステイ先で休んだり、村の子どもたちと遊んだりして過ごしました。
 建設活動最終日の8日目はそれぞれがレンガに自分の想いを綴りそのレンガを一人ひとり左官しました。全隊員が見つめる中、今回の活動のリーダーである橋本航志(法政大学3年)が最後のレンガを左官し、9次隊での学校建設活動を無事終えることができました。

 活動9日目は、チョンコ村の子どもたちとボール遊びをしたり手形アートを作成したりと様々な企画を実施して楽しみました。
チョンコ村に滞在するのもこの日が最後になり、温かく受け入れてくださった各ご家庭やたくさん遊んだ子どもたちに感謝の気持ちを伝え、別れに涙する学生もいました。

 建設活動終了後のカンボジア滞在期間は、ハンチェイ寺を訪れたり、隊全体でのミーティングを行なって活動を通して一人ひとりが感じたこと考えたこと、得られたものなどを共有したりして有意義な時間を過ごしました。

 今回の活動を通して、学校建設をすることで、子ども達に夢を与えることができると改めて実感ました。村で一緒に遊んだ子どもたちが自分たちの手で作った学校に通うことになるのだと考えるとワクワクします。今回の活動がチョンコ村の方々や子どもたちに明るい未来を届けることに繋がっていれば幸いです。(日本大学1年 鈴木 みなみ)

【プロジェクトマネージャーより】
 この活動はたくさんの方々に支えられてできたものです。特に今年度は3年ぶりの建設活動に至ることができ、多くの方に心から感謝申し上げます。
 左官やペンキ塗りを経た学校の完成には至りませんでしたが、チョンコ村の子どもたちが教育を受ける環境を整えることができ、嬉しいです。また、言葉は通じなくても、彼ら彼女らと同じ時間を過ごすことで、お互いの心に残る時間を過ごせたかと思います。
この活動を支えてくださった皆様、隊員のみんな、本当にありがとうございました。(法政大学3年 橋本 航志)

【新型コロナウイルス対策に関して】
 2月27日からの渡航にあたり参加者への渡航前から注意喚起、結団式の中止、渡航中の感染対策を実施いたしました。
 具体的に、マスクや消毒液は必要数以上確保し、参加者や現地関係者の協力のもと、出発前からのこまめな検温、移動時のマスク着用、手洗い消毒の徹底、極力人の集まる場所の移動や滞在を制限するなどといった対策を取り、万が一の場合の現地対応も準備して活動を実施いたしました。
 結果、参加者・活動した村の方々の中で感染した人はいません。