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カンボジア子ども教育支援活動2023

 2月13日から21日までの9日間、学生35名、事務局員1名の計36名が参加しました。
 今回の活動は、「カンボジア隊を『知る・学ぶ・繋げる』、そして新たな可能性の一歩を踏み出す」という目的で実施しました。

 移動日となった初日を終え、2日目にこれから1週間活動をともにするカンボジア人学生と合流しました。その後、過去にポル・ポト政権により大量虐殺が行われたキリングフィールドと収容所として使われたトゥールスレンの見学に行き、カンボジアに教育支援が必要となった歴史を学びました。学生からは「現実に起こったことだと信じられない」との声もありました。

 3日目は、午前に1次隊でIVUSAが建設したプレイコイ小学校を訪問しました。そこでは、子どもたちと楽器制作や校庭での遊びを通して交流を深め、継続的な繋がりを作りました。

 午後には、3年前の活動で小学校を建設したチョンコ村に行き、村の散策をしました。また、この日からお世話になるホームステイ先のご家族にご挨拶をしました。

 4日目は、3年越しに行われたチョンコ小学校の開校式に出席しました。式の後半には、IVUSAの下村誠代表理事、今回の活動の幹部、4年生に勲章や感謝状が贈られました。最後には、開校を祝すテープカットが行われ、私たちIVUSAの学生や同行したカンボジア人学生も参加させていただきました。

 その後、チョンコ小学校の子どもたちと協力し、マンゴーやジャックフルーツの木を開校の記念樹として植えました。将来子どもたちと再会して、共に木の成長を見られることを楽しみに皆取り組みました。

 5日目は、午前に過去の活動でIVUSAが建設したトンレバット小学校を訪問しました。そこでは、児童数に対して遊具が少ないという理由で小学校から要望があったタイヤの遊具作りを行いました。ペンキを塗ったタイヤは校庭を彩る立派な遊具になりました。

 午後には、カンボジアの文化や歴史を知るため、メコン川に架かる竹製の橋の見学に行きました。今では観光地ですが、以前はこの橋が流通の架け橋となっていました。

 6日目は、チョンコ小学校の子どもたちとけん玉を作ったり、手形や名前で虹を描いた横断幕を作成したりしました。3年前の活動で先輩が交流を深めた子どもたちは成長し、今年は私たちが共に活動して繋がりを受け継ぎました。

 チョンコ村での滞在もこの日が最後だったので、学生は皆、小学校の子どもたちやホームステイ先のご家族との別れを惜しみました。

 7日目は、次回の小学校建設候補地として2つの小学校へ視察に行きました。6つの班がそれぞれ、別のテーマに関して各小学校の先生や子どもたち、村の人々にインタビューをしました。それによって、教室や図書館が足りていないといった学校が抱える問題だけでなく、教師の給料が少ないことや金銭的に学校に通う余裕がない子どもが多いことなど、広い視点から課題を知ることができました。

 8日目は、午前にプノンペン市内のセントラルマーケットに観光に行きました。カンボジア人学生とともに行動をする最後の機会となり、さらに仲を深めることができました。

 3年ぶりの現地での活動となった今回は、実際に現地の人々の言葉で歴史を学び、ニーズを知り、それに対して私たちにできることを改めて考えました。
また、そこからより多くのカンボジアの子どもたちに教育を届けるため、新たな小学校建設に向けて歩み始めることもできました。これからも、私たちは日々学び、これまで築いてきた繋がりを大切に活動していきます。(法政大学2年 松尾 徹)