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長野県伊那谷環境保全活動

 9月15日から9月18日までの4日間、学生38名、事務局1名、卒業生7人、合計46人とカウンターパートであるNPO法人いなだに竹Links(以下竹Links)及び地元の駄科区の方とともに竹林整備活動をしました。
 伊那谷地域は、竹害による景観の悪化や、不法投棄増加の課題を抱えています。地元の市民団体が、これらの環境問題を解決するためにアクションを起こしていますが、主要メンバーの高齢化に伴った人材不足、 技術継承という課題があるため、持続的に活動を続けることが難しくなる可能性もあります。この活動では、環境保全に取り組むとともに、地域の担い手の増加を目指します。

 活動1日目の最初は、竹Linksの曽根原宗夫さん、谷口醸造株式会社の羽田野哲矢さんから、竹の問題点や活用方法についてのお話を聞きました。

 その後は、二手に別れて、翌日からの現場の下見と、鵞流峡の散策とアレチウリという外来植物の除去作業をしました。

  活動2日目は、竹Linksの方や地域の方合計9名と一緒に、鈴岡城址公園で竹林整備をしました。
 開会式では駄科区長の木下可楽さんから、「範囲が広く整備が行き届いていない。歴史があって、区民の憩いの場だから、守っていきたい」と挨拶がありました。
 各班に竹Linksの方が入り、竹林整備のやり方を教えていただいたり、普段のIVUSAがしている活動のことや飯田市のことについて話したりしました。お昼休憩にも、笑顔で会話を楽しんでいました。


 
 活動3日目は、竹林整備活動に加え、駄科区民の方々と竹Links、IVUSAで親睦を深めることを目的とした交流会を行いました。
 開会式では飯田市長の佐藤健さんから、「飯田市には四年制の大学がないため、大学生が来ることが珍しい。飯田の人や風情をいろいろ感じ取って帰ってほしい」との挨拶がありました。
 竹Linksの方や地域の方15名、地元高校生4名、IVUSAのOB•OG6名が参加してくださり、総勢63名で竹林整備を行いました。

 午後からは同じく竹林整備作業に加えて外来植物駆除をする人と、交流会準備をする人とで別れて活動しました。
 そして17時、駄科区長の木下可楽さんの乾杯のご発声とともに交流会が始まりました。交流会では竹にちなんだ流しそうめんや竹網バーベキューなど盛りだくさんで、地域の方と交流を深めました。

 また19時から駄科区の皆さんによる獅子舞の演舞を鑑賞し、3日目の活動は終了しました。

 最終日は、学生38名、竹Linksの方1名で、竹炭工房たけひかりにお邪魔しました。
 竹炭工房たけひかりの代表の大澤兼光さんに竹の魅力と竹炭についてお話していただいた後、窯の中の竹炭を外に出すお手伝いをしました。最後には、「一人では1, 2日かかるところを2時間でやってくれて、助かった」と感謝のお言葉をいただくことができました。

 昼食後、宿舎及び宿舎周辺を清掃し、成果発表と解団式を行いました。
 成果発表では、整備前より太陽の光が差し込むようになった竹林の写真を全員で確認しました。また、55本もの竹炭用の伐採から運搬まで行えたこと、そして30名の地域の方と活動できたという成果はこの活動が今後も多くの方と協働できる可能性を感じました。

 その後、この活動を支えたリーダー陣からの挨拶があり、竹Linksの小原和也さんからは「今回は初めての拠点である駄科区民センターに滞在して気軽に地域の方が来てもらえる環境を作ることができた。今後も一人でも多くIVUSAの応援者になってもらい、地域に根ざした活動になってほしい」とのご挨拶を頂きました。
 この4日間を通して、地域の方々の、課題に対して明るく前向きに取り組む姿勢が強く印象に残りました。これからより大きな規模で活動していくために、私たちのポジティブなパワーで多くの人を巻き込んでいきたいです。

 最後になりますが、お世話になった竹Links及び駄科区民の方を含め多くの皆様に感謝申し上げます。誠にありがとうございました。(同志社大学4年 小島 侑也、大和大学2年 北谷 ひなた)