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第12回宮城県山元町復興支援活動(助成:住友商事 東日本再生ユースチャレンジ・プログラム)

 3月15日から18日の間、IVUSA会員92名と事務局員1名が宮城県山元町で活動を行いました。活動初日には、IVUSA特別顧問の黒澤 司さんとGakuvo(日本財団学生ボランティアセンター)と一緒に活動させて頂きました。初日は全員で骨塚のご遺骨と瓦礫を選別する作業を行いました。骨塚とは、津波により流失したご遺骨と瓦礫が混ざった塚のことで、高さは津波と同じ4メートルの高さです。

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骨塚の写真

 2日目は、作業前にフィールドワークを行いました。常磐線はほとんど被害の影響をうけたままの状態になっており、隊員の心に大きな衝撃を残しました。この常磐線に着くまでの道のりでも、元々住宅街だった場所が野原のようになっていたり、根から腐ってしまって葉っぱが生えていない木がいたる所にあったりと、津波の爪痕がまだはっきりと残っていました。
 フィールドワーク後は骨塚の選別作業に取り掛かりました。昨日と比べて土も乾いていて、作業効率は非常にはかどりました。また班に分かれて、それぞれの場所で活動を行いました。花釜地区では21人で200メートルもの長さの側溝のヘドロの掻き出しをおこないました。別の班の15人は、牛橋区民館にて区民の方々へ山元町名産のイチゴを使ったイチゴ大福をふるまうために餅つきをしました。今回使用したイチゴは今までにもお世話になっているイチゴ農家の方からご厚意でいただきました。

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いちごを振る舞う様子

 3日目はテラセン(お寺災害ボランティアセンター・普門寺)に宿泊していた50名、事務局員1名が早朝から骨塚の作業を行いました。その後、別の施設で宿泊していた隊員も合流し、骨塚の作業に移りました。隊員のうちの10名は、被災された方の家に行きお手伝いをしました。湿気が溜まってしまった床下で、湿気が溜まらないようにする作業とイグネ(防風林)の伐採のお手伝いです。
 この日は作業が終了してから、震災当時が山元町の様子をお聞きする講演会が行われました。メディアでは報道されない被災地の現状を知るとともに、被災された方の気持ちを改めて感じる機会になりました。

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講演会の様子

最終日は全員で骨塚の作業に取り組みました。骨塚を見て、ご住職が「眠っているご先祖様も被災者の方々も絶対喜んでいると思います。この4日間、絶対にみなさんと一緒にここにいて楽しんでいたと思います。本当にありがとう。」と言って下さり、骨塚をこの隊で終えることは出来ませんでしたが、必ず、またここに骨塚を完成させに来ようと思いました。

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最終日の作業風景

 そのあとの交流会には、ご住職、お寺ボ災害ランティアセンターの藤本センター長・スタッフの桑原さんが来てくださりました。
 山元町3月隊での全体の活動を通して、改めて震災と向き合うことができました。そして、震災がまだ終わっていないということを直に感じました。この活動の間だけ震災を考えるのではなく、次いつ震災が起こるかわからない毎日の中で生きることができている今日をもっと噛みしめて大切にしていこうと思いました。(同志社大学2年 西山 瑠美)