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宮城県山元町復興支援活動

 8月7日、3月の活動から引き継がれた骨塚の完成とその供養、カナダに流れ着いた山元町の境界杭の返還を目標に関東から70人、関西から135人、事務局員2人合計207名 が宮城県亘理郡山元町に集まりました。この日の夜は普門寺のご住職である坂野さんから震災前後の普門寺の状況や、私たち学生に伝えたいことなどをお話していただき、みんな真剣な表情で聞き入っていました。

 8日の早朝、いよいよ隊全体での作業が始まりました。瓦礫と砂とお骨が混ざっている骨塚を削り、ふるいにかけ、お骨と瓦礫と砂利にわけるといった作業を行いました。先発隊の活動のおかげで、200人を超える大人数でも 役割分担をして、適度に休憩を取りながら効率よく作業が進みました。
夕方には天気が崩れ作業を中断せざるを得ず、普門寺での待機となりました。また、各グループに別れて第一回フィールドワークを行いました。山元町内で被災した小学校などをバスで回り震災前の写真と見比べ当時の被害や状況などを聞き、その爪痕を目の当たりにしました。

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 9日も朝食前から作業を開始し、午前中には骨塚をすべて崩し終え、第一段階が完成しました。そこからリーダーである吉田幸史(同志社大学3年)からの話があり、気持ちを入れ直しました。
 その後お骨の選別と骨塚の完成形への整形作業が始まり、作業は夜まで続きました。グループによっては以前からIVUSAがお世話になっていて今回も民泊させて頂いている田代侃さんのお宅のそばにある側溝の整備をし、夜には懇親会行って隊員同士の絆を深めました。
またこの日はNHKや東日本放送などいくつかのメディアから取材を受け報道されたほか、山元町のコミュニティFMラジオ局である、りんごラジオの放送に出演させていただき、今回の境界杭の返還や骨塚の活動を多くの人に知ってもらうきっかけとなりました。

 10日も早朝から作業を行い骨塚の完成へと近づけながらグループごとに別れて第二回フィールドワークを行い名取市にある閖上市場を訪れました。現地の方の体験談を聞かせていただいいたほか、夜には地元の方を招いての交流会を普門寺で行い楽しい夜を過ごしました。

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 そして最終日である11日、骨塚完成セレモニーを行いました。ご住職がお経を読まれたのち、全員で黙祷をしました。その後山元町の公民館で境界杭返還セレモニーを行い、3月から続いた今回の活動は、大きな事故や怪我もなく無事に幕を閉じました。

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 しかしこれで終わりではありません。現地の人たちが本当に求めていることとは、本当の意味での復興はなんなのか。自分たちが動き、考え続けたこの5日間の情熱のその先へ繋げていきます。(龍谷大学2年 永田 勇紀)

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