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淡海の川づくりフォーラムで準グランプリを受賞しました

 1月10日、滋賀県大津市のコラボしがにて滋賀県、 淡海の川づくりフォーラム実行委員会主催の「第8回淡海の川づくりフォーラム」に参加させていただきました。

 淡海の川づくりフォーラムは、“川や水辺と共生する暮らし”、“川や水辺と私たちのいい関係”について、川や水辺にまつわる活動を実践されている皆さんとともに、公開選考方式のワーク ショップを通じて知恵を交換し、議論を深め、前向きに学び合うフォーラムです。第8回目となった今回は15団体が参加しました。

 はじめに北井香実行委員長より開会の辞と、これまでのフォーラムの経緯についてお話ししていただきました。

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北井香実行委員長より開会のご挨拶

 次に全体発表が行われ、私たちからは外来水草オオバナミズキンバイについて、2013年の活動開始からこれまでの経緯と活動内容、また2014年9月に3日間、約600人で取り組んだ琵琶湖オオバナミズキンバイ除去大作戦の成果について話させていただきました。

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全体発表の様子

 続いてテーブル選考では5団体ずつ3つのテーブルに分かれました。全体発表での内容を踏まえて選考員の方々を交えた質疑応答の場となり、グループ内で午後からの全体討論に推薦する“いち押し”の活動を選考します。

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テーブル選考の様子

 私たちの取り組みに対して「学生の参加を増やすためにどんな発想がありますか?」といった質問をいただき、「ツイッターやフェイスブックでの広報活動を行ったりしています。また、マスコットキャラクターを作ったりもしています」と答えさせていただきました。

 そして「オオバナミズキンバイに対しては除去するだけではなく、除去後の利用方法などの検討をしてみればどうでしょう?」とご意見をいただき、立命館大学の久保教授による堆肥化の研究が進んでいることを伝えました。

 また長浜土木事務所さんの「河川敷で羊の放牧を行い、雑草を食べさせることで景観を保全する」という発表がとても印象的で、私たちもオオバナミズキンバイに対して動物たちと共に活動する方法もあるのではないかと、新しい可能性を探り出すきっかけとなりました。

テーブル選考の最後には、「もっと学生らしい柔軟な関わり方ができれば、更なる発展が期待できると思います」とお言葉をいただきました。

選考員の方々から熱い評価をいただいたのですが、私たちの全体討論への切符は復活選考へ持ち越しとなりました。

 午後からの復活選考では、全体討論に勝ち進むため、展示パネルの前で選考員の方々に活動について猛アピールさせていただきました。このとき、「昨年9月に行った琵琶湖オオバナミズキンバイ除去大作戦の参加人数約600人」というところに興味を持たれた方が多く、私たちIVUSAが持つマンパワーが大いに期待していただけているということが感じられました。

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復活選考の様子

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嘉田由紀子元滋賀県知事もいらっしゃいました

 そして、必死のアピールが実を結び、私たちは全体討論へ進む権利をいただけました。

 全体討論では、3 分間で活動内容を発表、7 分間の質疑応答を通して、明日からの活動の参考になるような、今年度いちばん“キラリと光る活動”について、参加者全員でさらに議論を深めていきます。

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全体討論の様子

 私たちからはオオバナミズキンバイに対して初期対策の重要性を知っていただくために、除去作業の際にかかる時間や労力、費用をそれぞれ初期群落と大群落とで比較しながら発表させていただきました。

 南湖だけでなく北湖や周辺河川でも見つかる恐れがあり、大繁殖を防ぐためにも、日頃から琵琶湖、河川周辺の地域住民が自然に目を向け小さな異常に気付くことが、大きな環境保全につながるのではないかという事を発表させていただきました。

 質疑応答では、「600人の学生参加、素晴らしい、活動を始めて間もないということでどのように後輩に引き継いでいくのか?」という質問をいただき、年間プロジェクトチームを組んで継続して取り組んでいることや、今後も興味を持っている後輩を巻き込んで活動していくとお答えしました。

 質疑だけではなく、「外来種の必要な対策のお手本そのものが実践されている。ぜひこの勢いでオオバナミズキンバイをやっつけて欲しい」との激励のコメントもいただきました。

 そして「学生だけでは限界があり、地域のNPOの方々、漁師さん、県や市の皆さんのご協力いただいてやっとなりたって成り立っている活動なのでこの事を続けて、オオバナミズキンバイの完全除去に向けて頑張っていきたい」と感謝の意とこれからの意気込みを述べさせていただきました。

 「600人の学生の中でロマンスが生まれましたか?」という質問も挙がり、チーム長の高木駿から「この活動では1カップル生まれた」とお答えさせていただくと、会場が笑いと拍手に包まれました。

 いよいよテーブル選考に落選した悔しさを乗り越え、復活選考で掴んだチャンスを持って挑んだ全体討論の結果が発表されます。選考員の方々の投票の結果……私たちのオオバナミズキンバイ除去活動はなんと準グランプリに選ばれ、「生態系を守る学生力ますます繁殖させま賞」をいただきました。

 オオバナミズキンバイに対する初期対応の意識や、関西・関東含めた多くの学生による活動への取り組み、将来性に期待したいと評価していただき、受賞への運びとなりました。

 表彰式では、三日月大造滋賀県知事より表彰と熱い握手・激励のお言葉をいただきました。

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三日月知事とご一緒に

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いただいた賞状

 このフォーラムに参加させていただき、私たちのオオバナミズキンバイ除去活動を選考員の方々をはじめ、多くの方々から客観的な視点から評価していただけたことで多くの新たな発見が生まれました。
 そして、私たち以外にもフォーラムに参加されていた他の団体の方々の発表を聞けたことは、私たちにとって新たな刺激となり、今後の活動を発展させるヒントになり得るたくさんの学びとなりました。

 今回いただいた賞と貴重な経験はオオバナミズキンバイ除去活動にとって、とても大きな励みになりました。今後も活動を継続し、発展させていきたいと思います。

 最後に、素晴らしい経験の場となったこのフォーラムに参加させてくださった主催者の滋賀県と淡海の川づくりフォーラム実行委員会、選考員の皆さま、参加されたすべての団体の方々に感謝の言葉を述べたいと思います。
 誠にありがとうございました。(立命館大学 1年 里村 修造)