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子ども事業講演会?知ろう 考えよう 子どもたちにできること?

 6月28日に、関東、関西合わせて38名のIVUSA学生が参加し、子ども事業講演会?知ろう 考えよう 子どもたちにできること?を京都市内の大学で開催しました。参加した学生は京田辺市から委託を受けて行っている生活困窮家庭への学習支援事業にかかわっているメンバーです。
 ゲストスピーカーとして、現在学習支援や若者の就労支援に関わっておられるIVUSA21期の山崎梓さん、認定NPO法人夢街道理事長の比嘉昇さん、国際交流子ども館館長の比嘉冶代さんにお越しいただきました。

 講演会に先立って、事務局員の伊藤章より、子どもを取り巻く社会的課題や問題に関するワークショップが行われました。日本国内における子どもの貧困率は2012年には社会全体の16.3%となり、深刻化しています。そして、子どもの貧困問題の背景には日本社会が「モデル」としてきた夫が正社員で働いてお金を稼ぎ、妻がパート等で家計を補助しながら子育てをするという家庭のあり方の揺らぎや、人生前半期の社会保障の脆弱さなどの問題があります。

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 次に、IVUSAのOBの山崎梓さんによるグループワーク形式の講演会が行われました。グループに分かれて、子どもに対するイメージや、これまでの学校生活のふり返り、「学習支援」は何をすべきか、私たちができる「学習支援」とは何かについて話し合いました。
山崎さんは、居場所がない、選択肢がない、経験がない、という3つの「ない」をサポートするのが学習支援活動であると強調しました。また、常識にとらわれないこと、子どもに影響を与えられる存在になること、みんなで支援していくことが学習支援活動を行う上で大切であると訴えました。

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 そして、比嘉昇さん、比嘉冶代さんご夫妻による講演会が行われました。比嘉昇さんからは、政治に関するお話をしていただきました。戦後法律で拘束された指導要領により、子どもたちにとって学校は生きにくい場所となってしまったこと、社会の中には格差を生むような見えないシステムがつけられているということをお話されていました。
 比嘉冶代さんからは実際に認定NPO法人夢街道 国際交流子ども館を運営されるようになった経緯、これまでに出会った子どもたちについてのお話をしていただきました。大人は子どもを一直線に発達させようとするけれど、人間の発達は本来ジグザグしたものであり、子どもたちの成長を信じて待つことが大切であるとおっしゃっていました。学生たちは、比嘉さんご夫妻からのお話を真剣に聞いていました。

 子どもに関する支援活動に力を入れていこうとしている私たちIVUSAにとって、講演会では今後活動をしていく上で参考になるお話をたくさん聞くことができました。参加者一人ひとりが講演会で学んだことについて考えを深め、実践することで、IVUSA全体の子どもに関するボランティアをより発展させていきたいと考えています。

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