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米原市蓮池オオバナミズキンバイ除去活動に参加しました

 10月9日に滋賀県米原市蓮池においてオオバナミズキンバイ除去活動が滋賀県庁主催で行われました。この活動には滋賀県、米原市、環境省、滋賀県立大学、琵琶湖環境科学研究センター、近江ウエットランド研究会、天の川沿岸土地改良区、IVUSA学生6名が参加し計24人での活動となりました。

 オオバナミズキンバイは、2009年に滋賀県守山市の赤野井湾で初めて確認された外来水生植物で、生育面積が5 年間で約1,105倍、15万7,000平方メートルにも拡大する非常に強い繁殖力を持っています。この大繁殖により、水質の悪化や琵琶湖特有の生態系への悪影響、漁業への影響が出ていると言われています。

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自然環境保全課 中井克樹様からオオバナミズキンバイに関する説明を受けています

 今回の活動は、現在琵琶湖の南湖で大繁殖しているオオバナミズキンバイが最近北湖でも確認されたことを受け早期除去を目的に行われました。琵琶湖の北湖では、今回活動が行われた米原市蓮池の他、東近江市の伊庭内湖、高島市新旭町、彦根市神上沼などでも確認されており、早急に除去する必要があります。

 近江ウエットランド研究会の事務局長栗林実様は、北湖でオオバナミズキンバイが見つかるとは思ってもおらず「見つけた時にはとても驚いた。琵琶湖北湖への供給源となってしまう。早いうちに摘み取らないといけない」とおっしゃっていました。

 今回は蓮池で確認されている4つのオオバナミズキンバイの群落を除去しました。参加者全員がオオバナミズキンバイを水中から引き揚げ、運搬のための袋詰め作業に汗を拭いながら臨んでいました。

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陸からの引き揚げ

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船からの引き揚げ

 オオバナミズキンバイは少しでも茎を残してしまうと再生してしまうため、水面に浮いた小さな茎や、地面に落ちた茎などを見落とさず除去する必要がありました。

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ちぎれた茎を網ですくっている様子

 繊細かつ体力の要る作業の連続ではありましたが、学生は持ち前の体力と元気で周りを鼓舞し全員が笑顔で楽しく作業していました。初めてオオバナミズキンバイ除去活動に参加した学生は作業のコツや留意点等を共有しながら作業を行いました。

 活動結果1.75トン、136平方メートルのオオバナミズキンバイの除去が出来ました。作業後滋賀県職員の方が「皆さんがあまりにも一生懸命作業してくれたおかげで予想以上に多くのオオバナミズキンバイの除去が出来ました。回収袋が足りなくなりそうです」とおっしゃった時に県が行なっている機械除去と平行して、人力での除去活動を行っていく重要性を感じました。

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活動前

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活動後

 また活動の最後には、滋賀県立大学の上河原献二教授からフランスで問題となっているオオバナミズキンバイの大繁殖の現状についてのご教授がありました。フランスでも機械駆除と共に人力での除去を行なっており、改めて人力で除去の必要性と丁寧な作業の重要性教えていただきました。そして、琵琶湖での繁殖を食い止めるため、最前線での今回のような活動を続けていく必要性を感じました。

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 今回オオバナミズキンバイの除去活動を北湖で行いましたが北湖のオオバナミズキンバイがすべて除去できたわけではありません。まだまだ多くの方と協力し活動を行うことはもちろん、私たちIVUSA自身の継続した活動の必要性を改めて感じました。
 しかしそれ以上に、今回の活動こんなにも多くの立場の方と同じ目標に向かって活動できているということが、私たちにとっては心強く、これからの活動において大きな励みになりました。沢山の方々にお世話になり、感謝申し上げます。(滋賀大学3年 井上 祐隆)