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第1回印旛沼クリーン大作戦

 8月18日から20日の3日間、IVUSAと印旛沼水循環健全化会議の協働で関西と関東の学生80人と地元の方々作業のべ人数91名により印旛沼クリーン大作戦が行われました。

 千葉県北西部に位置する印旛沼は近年、人口増加や都市開発、生活排水の流入などによる水質汚濁や、それに伴う生態系の破壊などの問題を抱えています。
 今では、ナガエツルノゲイトウという特定外来生物が印旛沼水系に急激に繁茂し、これらの群落が大和田排水機場のポンプに詰まることで、洪水被害にもつながる恐れがあるなど地域の安心、安全に影響を及ぼしています。
 そこでIVUSAは「印旛沼を地元の方々にとって身近な沼にする」という目的でナガエツルノゲイトウ除去活動を実施しました。

 活動1日目の朝、千葉ニュータウン中央駅から徒歩45分ほどかかる武西集会所にて開会式を行いました。
 印旛沼水循環健全化会議生態系ワーキングの座長である長谷川雅美・東邦大学教授より、「作業をしながら、生き物と触れ合える楽しい気持ちを持ってほしい」とお話を頂きました。

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 開会式の後、5つの現場ごとにナガエツルノゲイトウを沼に入りながら除去する人、沼から引き上げる人、運搬する人と役職を分担しました。昼食後にはゲリラ豪雨により活動続行が心配されましたが増水情報を確認し、現時点実施可能ということで最後まで作業をすることができました。1日目は合計4トンのナガエツルノゲイトウを除去することができました。

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 活動2日目は1日目と同様に5つの現場で役職を分担し活動しました。
 活動時間が6時間と最長時間であった事と1日目の反省点を活かす事ができたので合計24トンを除去する事ができ隊の目標の一つである「ナガエツルノゲイトウを25トン以上除去する」が2日目にして達成することができました。

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 活動を終えた後は地元の方々12名とバーベキューを行いました。活動の感想や印旛沼の事、プライベートの事など話し合い参加者全員の笑顔が絶えませんでした。

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 活動最終日である3日目は朝から雨が降っており、その影響で川の水位が上昇したことや、急な水流により、事務局や行政の方が作業を危険だと判断したため、3日目のナガエツルノゲイトウ除去活動は中止となりました。
 そのため活動内容を変更して、昼食後は川辺のゴミ拾いを行いました。

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 その後、事後勉強会を行うため船穂コミュニティセンターへ行き、地域の方々と一緒に今回の活動のことについて話し合い、未来の印旛沼についての考えを共有しました。

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 地域の方々をお見送りしたあと、外へ出て、この活動を中心となって作ってきたプロジェクトマネージャーの中山紗瑛(東洋大学2年)を始めとする5人のプロジェクト幹部より挨拶があり、第1回印旛沼クリーン大作戦は終了しました。

 印旛沼には、まだ多くのナガエツルノゲイトウが残っています。そして、より地域の人にとって身近な沼にするためには、継続的な活動と地域住民の動員が必要です。今回の活動で得た経験や知識を今後の活動に活かせるよう取り組んでいきます。(立命館大学 2年 園田 拓未、国士舘大学2年 坂戸 亮太)

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【プロジェクトマネージャーより】
 IVUSAのプロジェクトとして初めて実現した「印旛沼クリーン大作戦」。これまでは参加型でしたが、今回は主催として活動を作り上げました。
活動当日は参加してくださった地元の方や関係者の皆様とコミュニケーションをとりながら作業し、印旛沼の現状やそこに生息する生き物のことも同時に学ぶことができました。

 1日目のゲリラ豪雨や3日目の暴風雨の影響で、予定より除去作業の時間が大幅に短くなってしまったことで大きな群落が残り悔しい思いをしました。
 3日目に関係者の方々に「ぜひ来年も来てください」と仰っていただけて、今回の活動を実現させた甲斐があったと思え、今回の悔しさを来年に晴らしたいと思いました。

 不安定な気候で臨機応変に対応することが多くありましたが、けが人が出ることもなく全員で元気に目的達成に向けて前進できたことは関係者の皆様のご協力があったからです。心より感謝申し上げます。

 今後も関係者の皆様と共に印旛沼が地元の方々にとって身近な存在になるための活動を行っていきたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。(東洋大学 2年 中山 紗瑛)