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第5回LGBT勉強会

 7月9日に関東、7月16日に関西で、第5回LGBT勉強会が行われました。関東では学生27名とOB1名、関西では学生30名とOB2名、一般の方が1名参加しました。
 勉強会のタイトルにある「LGBT」とは、レズビアン(L)、ゲイ(G)、バイセクシュアル(B)、トランスジェンダー(T)の頭文字をとった、セクシュアルマイノリティの総称です。

 今回の勉強会のねらいは、LGBTをはじめとする性的少数者への理解を通して、多様性を尊重する会員を増やし、共生社会の大切さを実感してもらうことでした。
 そして、LGBTを含めた社会的マイノリティを考慮し、IVUSAのビジョンである「共に生きる社会」の実現のために、どのようなアクションを起こすかを具体的に考えることでした。

 勉強会の最初のプログラムでは、LGBTに関する基礎知識をまた男の子と外科医の話をすることで「ジェンダーバイアス」の観点から性に対する固定されたイメージがあることに気づきました。

 続いては「当事者体験談」。ここではIVUSA会員であり、LGBTのGであるゲイ、そしてXジェンダー(男女典型的な性別に当てはまらないアイデンティティを持つ人の呼称)という2種類のセクシャリティを持つ学生から今までどのように生きてきたのか、苦悩や困難が多かったことなどの話を聞きました。

 LGBTだけでなくその他の性について教育がなされないがゆえに自分の性について、大学入学まで分からなくて苦しんだこと。そして友人にカミングアウトしても自分のセクシャリティについて未だに両親に言い出せないのが現在の状況です。
 自然と性を男性、女性の2パターンに分類してしまっていることを痛感しました。

 続いて「パネルディスカッション」と題して、IVUSA学生でLGBT当事者の6名へ参加者からの色々な質問を投げかけました。「生活上、困っていることは?」「自分のセクシャリティに関するあるある」「日本がどうなるべき?」など様々な質問を通して、LGBTへの理解を深めました。

 LGBTを理解するには、擁護する立場の意見だけでなく反対意見を知る必要があります。
 そこで、日本国憲法や宗教などの理由としてLGBTに反対する立場の意見を学びました。LGBTをただ反対しているのではなく、様々な理由があり反対せざるを得ないことを知り、それぞれの立場や主張の中で、どう折り合いをつけるかが大切だと知りました。

 また、知らないがゆえに気付かないうちにLGBTの方に差別言葉を使っていることから教育の観点から伝えていく重要性と教育界における日本政府の対応を学びました。
 そして日本だけでなく海外の学校現場がLGBTについてどのように対応しているのかを学びました。


 
 最後にディスカッションで、参加者全員で「セクシャリマイノリティもマジョリティもすべての人が″ありのまま″で″生きやすい″と思える社会になるためには」について意見を出し合いました。それまでのコンテンツを通して感じたことを、グループになり共有しました。
 そして、勉強会を通して学んだこと、自分にできることをという今具体的に考え、発表しあいました。

 5回目の開催となったLGBT勉強会ですが、「歩み寄ろう」「思いやりを持つ」など、LGBTへの理解が深まり、今後の言動を変える勉強会になったと思います。(立命館大学2年 高垣 真実)