社会を変えたい学生の夢を

一緒に叶えませんか?

カンボジア小学校建設支援活動(8次隊)

「子供たちは外部からの情報を得られないため、職業を知らない。」

8次隊では、貧困層の高い村で小学校に通う子どもたちに、よりよい環境で教育を受けてもらうために新しい小学校建設を行います。

(雨が降れば濡れてしまうような校舎で授業を受ける子どもたち)

IVUSAでは今までに小学校5校、中学校1校、図書館1棟を建設してきました。今回は、来年、 7次隊で建設したミヤック小学校から車でおよそ1時間半かかるポン村というところで8校目の小学校建設を行うことを目指しています。

「小学校建設よりもやるべきことがあるのではないか」そんな声をたくさん聞きます。しかし、私たちは「私たち自身が現地へ行って建設する」ことに意味を持ってこれまで活動してきました。

「専門知識もない、技術もない日本という遠い国から来た学生さんが、一生懸命に建設している姿で、カンボジアの人々に頑張ること、希望をもつこと、人のために何かをすることといった、心に訴えかけられるものが必ずあったと思います。」現地でコーディネートしてくださっている方にそういったことを言っていただきました。

「モノ」を送れば現地の生活を少しでも変えられます。

それと同じように、私たちが実際に行って建設すれば子どもたちがそれまでは出会わなかった世界に出会うことができます。

(今年建設したミヤック小学校の前で)

①企画背景

1975年から樹立されたポル・ポト政権による大量虐殺により、知識人や子どもたちをはじめ多くの人が無差別に殺されました。当時800万人余りだったカンボジアの人口の3分の1の人が亡くなったと言われています。

この歴史は今のカンボジアの教育に大きく影響しており、初等教育の就学率は93%ではあるものの、その中で卒業できるのは半分程度です。多くの小学校の午前と午後の二部制、または三部制の授業形態であり、近年5年間は約15%ずつの人口増加も伴い、教室数の不足と校舎の老朽化が併せて進んでいます。

IVUSAのカンボジアでの活動の始まりは、現在はKHJの社長であるシンホンさんが、母国を変えたい!という想いを持って国士舘大学に留学をしていた学生時代に遡ります。そこで水沼桂子さんという国士舘大学OGと出会い、シンホンさんの熱意に共感した水沼さんが自身も所属していたIVUSAに呼びかけ、2008年からカンボジア小学校建設活動へと繋がったのです。

ここから継続的にカンボジアを訪れ、マンパワーを活かして学校建設活動を行い、小学校で授業や運動会の開催など様々な教育支援を行ってきました。

当時国士舘大学に留学していたシンホンさんは母国を変えたい!という想いを持っていました。その熱意に共感した国士舘大学OGの水沼桂子さんが、自身も所属していたIVUSAに呼びかけ、2008年からカンボジア小学校建設活動が始まりました。

2015年までに5校の小学校と1校の中学校、1件の図書館を建てました。

2016年度に8つ目の教育施設の建設着工へ向けて、建設資金の600万円を集めています。

(水沼桂子さんとフン・シンホンさん)

②今年の活動

2015年夏、コンポンチャム州ミヤック村に、昨年に建てられなかった小学校を建設しました。

参加学生は66名、カンボジア学生と現地の大工さんと連携をとり、活動を行いました。

建設の期間は5日間。私たちの作業は1校舎5教室のレンガむき出しの壁にコンクリートを塗る「左官作業」と「ペンキ塗り」でした。

左官の作業は経験者がほとんどおらず、苦労もしましたが、4,5日目には皆も作業に慣れてスムーズに活動を行えました。最終日には外壁・教室内のペンキ塗りを行い、5日目に無事学校を完成させることができました。

6日目には開校式が催され、村人など数百人が集まり、地元の新聞やニュースにも取り上げて頂きました。

また、建設活動だけではなく、日本から支援されたペンや絵の具、ボールなどを用いて、カンボジアの子どもたちとの交流もおこないました。

今回、小学校が建設されることで、他の遠い小学校や物置で勉強していた200名近い子どもたちが、新校舎で勉強ができるようになりました。

(開校式の様子)

③ここに学校を建てたい!

7次隊で建設活動を行っている中、次の小学校建設候補地の下見に行きました。村の名前はポン村という大変田舎の村で、7次隊で建設したミヤック小学校から車でおよそ1時間半かかる場所になります。

学校の校舎は主に2つあります。木でできており、屋根と少しの壁があって、雨が降れば教室が濡れてしまう構造になっています。教室にある黒板は木の板を合わせたもので非常に書きにくい黒板になっています。

(木でできた校舎)

(校舎の内部)

この小学校には約200人の生徒たちが学校に通っています。しかし、校舎が小さいため5,6年生の授業が開講することができず、4年生までしか小学校に通うことができない状況になっています。4年生が終れば、家のお手伝いや、もしくはもっと勉強がしたい子供たちはもう一度4年生として学校に通う子供たちもいます。

新しい校舎ができれば、5,6年生まで、多くの子供たちが小学校を卒業できて、中学校に進学できるようになります。校長先生や役所の方々をはじめ先生や子どもたちから学校の必要性を訴えかけられ、ニーズ調査をしてくださったシンホンさんともお話をし、IVUSAで何とかして建設活動を行いたいと視察に行った学生が強く思いました。

④8次隊に向けて

8次隊では、主な活動内容は小学校建設を行っていき、子供たちとの交流もかねて、カンボジアの子供たちの将来の夢の幅を広げるような企画を行うことに力を入れていきたいと考えています。

▼子供たちとの企画

今年の7次隊では小学校建設を行いつつ、2つの企画を行いました。

1つ目は、2008年の夏に1次隊として建設したプレイコイ小学校を訪問し、企画を実施しました。現在、カンボジアでは主に三教科(国語、算数、社会)しか授業に取り入れられていないため、普段触れることのない科学に触れてもらうことによって、学びに対する興味を持つきっかけを作ること目的として、子供たちと一緒に空気砲とシャボン玉づくりを行いました。

(空気砲で遊ぶ子どもたち)

2つ目は、ミヤック小学校の開校式のあとに、子供たちと共に企画を行いました。その内容は静岡県の西伊豆町から支援していただいたサッカーボールを使ってグランドで遊んだり、西伊豆町に送る絵を書いたりしました。そのあと、子供たちと一緒にダンスを行いました。カンボジアには体育がないため、この機会に体で表現をする楽しさを知るきっかけを作るために行いました。

新たな体験をしたことにより、子供たちには少なからず、自分自身の未来を想像できたのでないかと思います。

(絵を描いているこどもたち)

≪活動詳細≫

日時:2016年度実施予定
場所:コンポンチャム州ソテントロン郡サンボー区ポン村
費用:約600万
協力団体:KHJ Construction Co. Ltd
カンボジアハード面で支援する日本のNGOやNPO等の支援団体の活動をコーディネートしでいる。カンボジアの貧困地域での学校建設支援を手始めに、日本の様々な団体と共に支援者の要望に沿って、様々な活動を行っている。カンボジア人スタッフと共に日本人スタッフが常にカンボジアに在中している。

◆◇今回幣団体が行う学校建設は、KHJスタッフの皆さんが何年も調査や先生へのヒアリングを重ね、これから増える子どもたちの数も踏まえて選定された学校です。

8次隊活動報告書