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12月守山市芦刈園オオバナミズキンバイ除去活動に参加しました

 12月14日に滋賀県守山市芦刈園内の浄化池(東)にて、玉津小津漁業協同組合16名、滋賀県庁3名、IVUSAの学生65人、事務局1名、卒業生6名、立命館大学体育学部1名で特定外来生物オオバナミズキンバイ(以下オオバナ)の除去活動に参加しました。

 今回の活動場所である浄化池(東)は琵琶湖の水質保全や魚の産卵場所の役割を担っています。しかしそこにオオバナが繁殖することで水質悪化や生態系への悪影響を引き起こします。今回の活動では、浄化池(東)のオオバナを完全除去することを目的に実施しました。

 開会式では、今回の活動のリーダーである坂井綾(立命館大2年)から、「全員で熱い活動を一緒に作っていきましょう」との挨拶がありました。

 その後、玉津小津漁業協同組合長の田中さんから、「かつてこの一帯で生えていたオオバナは若い皆さんの力のおかげで随分減りました。今は一部の場所に繁殖しており、漁師も日々活動しているがまだ皆さんの力が必要な状態です。今日一日よろしくお願いします」とのお言葉を頂きました。

 午前は芦刈園の浄化池と赤野井漁港に別れて作業をしました。芦刈園では約60人で浄化池内に繁茂しているオオバナを手作業で根こそぎ除去していきました。浄化池内で除去したオオバナは、運搬用の箱に入れて陸地、岸まで持って行き、軽トラックと船に積み込み漁港まで運搬しました。

 漁港では約10人で除去したオオバナを乾燥させるために、軽トラックと船から重機を使って積み下ろし、天日干し作業を行いました。また、すでに天日干しして乾燥されたオオバナの袋詰め作業も行い、計73袋に詰めることができました。

 午前の作業を終えたIVUSA学生からは、「自分の思っていたよりオオバナが繁殖していて驚いた」との声もあり、小さいものでも取りこぼすと再繁殖するオオバナの恐ろしさを感じていました。昼食時には午前の作業の感想や反省点を話し合う光景も見受けられました。

 午後も引き続きヨシの間に生えているオオバナは手作業で取り除き、水面に浮いているオオバナは、網で一欠けらも残さないよう丁寧にとりました。除去したオオバナは陸や岸へ運搬した後、軽トラックや船に積み込んで漁港へと運搬しました。15時に本日の作業が終了しました。

 その後、漁協事務所で玉津小津漁業協働組合より琵琶湖の鮒を用いたあら汁とシジミの味噌汁を頂き、冷えた体を温めました。

 活動の最後には閉会式を行いました。滋賀県庁の中井様より、「今日の活動場所は機械では入れず、手作業で取る必要があった。皆さんこれだけの人数が来てくれたおかげで、あれだけあったオオバナはかなり減りました。今後ともよろしくお願いします。今日はありがとうございました」と感謝の言葉を述べられました。

 その後、班ミーティングがあり、今回の活動で良かったこと、より改善できるところを班内で話し合い、全体に共有しました。特に今回、オオバナの活動に初めて参加した学生も多く、彼らもこの活動を通じて「思ったよりも大変だったが、先輩方が盛り上げてくれたおかげで最後までオオバナを頑張って取ることができた」などの意見がありました。

 最後に、今回のリーダーである坂井綾(立命館大学2年)が、「皆さんは今回参加した活動で、オオバナ除去活動がどんなものか分かっていただけたと思う。またぜひオオバナの活動に参加してほしい」との言葉で締めくくり、今回の活動を終了しました。

 今回の活動では、芦刈園の浄化池(東)の範囲内の1,280㎡、4.3tのオオバナを除去できました。

 最後になりましたが、今回の活動でお世話になりました玉津小津漁業協同組合、滋賀県庁の皆さま、本当にありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。(関西大学2年 黒田 桔平)

【プロジェクトリーダーより】
 社会課題に向き合い、アクションを起こす。これって、どれだけの人が、どれだけの学生が出来ていることなのでしょうか。

『百聞は一見にしかず』
 よく聞くことわざです。
 今回の隊でオオバナミズキンバイという社会課題に自分が率先して向き合ったことによって、私は改めてこの問題を”見る”ことができました。

『百見は一経験にしかず』
 これは元々ある言葉ではありませんが、私が自分の中ですごく大事にしている信条です。今回この隊に参加してくれたIVUSAの学生は、実際にオオバナ除去を実践したことで、”一経験”を得ることが出来たと思います。活動中、隊員全員が間違いなく守山市芦刈園の社会課題に対してアクションを起こしていました。この経験のバトンを必ず次経験してくれる学生に繋いでいってほしいなと思います。

 まず、たくさん聞いてください。そして見てください。経験をしてください。それが、今回の現場の未来に、琵琶湖の未来に、そして日本の未来に繋がっていくと、わたしは思います。

 最後になりますが、今回の活動実施にあたり協力してくださった関係者の皆様、参加してくださった皆様に御礼申し上げます。今後ともどうぞよろしくお願い致します。(立命館大学2年 坂井 綾)