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瀬田川オオバナミズキンバイ除去活動

 10月25日に滋賀県大津市の瀬田川にて、外来水草オオバナミズキンバイ(以下オオバナ)の除去活動を行いました。当日は、国土交通省近畿地方整備局琵琶湖河川事務所他20名、滋賀県庁自然環境保全課2名、IVUSA学生8名、卒業生1名で合計31名が参加し、特定外来生物オオバナ除去活動を行いました。

 オオバナは、2009年に初めて守山市の赤野井湾で確認され、2014年6月に環境省から特定外来生物に認定されました。強い繁殖力を持ち、生育確認から7年間で琵琶湖の南湖を中心に最大約30万㎡まで生育面積を拡大させました。これにより、水質の悪化や琵琶湖特有の生態系、漁業への悪影響が危惧されています。
 瀬田川でもオオバナの繁茂が確認されており、瀬田川の保全と下流域への拡散防止のため、早期に除去していく必要があります。

 活動開始前に、琵琶湖河川事務所 河川環境課の小原課長より活動範囲・スケジュール・安全上の諸注意等について説明があり、「瀬田川のオオバナも毎年の除去活動でかなり減ってきている。一部で繁茂しているところがあるので減らしていきましょう」との挨拶を頂きました。

 ライフジャケットや胴長靴を着用し、川チームと陸チームに別れて各現場での作業をしました。

 川チームでは、瀬田川洗堰前の護岸に繁殖しているオオバナを船上から引き上げました。また下流に流出しないよう千切れた茎などはタモ網で丁寧に回収しました。

 陸チームでは、石積みの間やヨシ植栽地に根深く生えているオオバナを丁寧に除去していきました。
 途中には瀬田川クリーン大作戦に参加していたTANAKAMIこども環境クラブの子どもたちが除去を手伝ってくれる場面もありました。

 学生は琵琶湖河川事務所、滋賀県庁の方などとコミュニケーションを取りながら、順調に作業を実施することができ、予定していたエリア全てのオオバナを除去することができました。

 陸上に引き揚げたオオバナはトラックで回収し、集積場所まで運搬していただきました。

 午前9時から始まったこの活動は、12時をもって終了しました。

 今回の活動成果としては、水辺・陸地の外来水草を含め、約3時間の活動で約4トン程度、約430㎡の外来水生植物を除去することができました。



 
 閉会式では、国土交通省琵琶湖河川事務所 所長の堀田様より「今日の活動のように、河川環境の保全に取り組んで河川に興味をもつことは、住民の方が災害に関心を持つことに繋がります。これからも河川をより良くするためにみなさんのお力をお借りして河川環境をより良くしていきたいです。」とのお言葉を頂きました。

 閉会式終了後、学生だけでふり返りを行いました。

 川辺で活動した学生からは「船に引き揚げる作業が大変で、こんな大群落を午前だけで取れるのか思ったが、気合で完全除去できた。今日はぐっすり眠れると思います」と達成感にあふれた声がありました。

 初めて参加した1年生からは「国土交通省や滋賀県の職員の方々と一緒に準備をして活動をした事は貴重な経験だった。今後も活動に参加し、関係者や学生同士とコミュニケーションをとり楽しく活動に参加していきたい」との意気込みもありました。

 オオバナの繁茂は琵琶湖だけでなく、瀬田川、淀川など近畿全域の問題になりつつあります。私たちは今後も、多くの人にこの現状を知ってもらい、私たち自身も外来水生植物の知識をもっともっと学びながら、漁協さん、地域の方、ボランティアの方と一緒に瀬田川のオオバナを完全に除去することを目指して活動を続けていきたいと思います。

 最後になりますが、今回の活動企画、実施に御協力頂いた国土交通省琵琶湖河川事務所、滋賀県庁の皆さま有難うございました。今後ともよろしくお願いいたします。

共催:国土交通省 近畿地方整備局 琵琶湖河川事務所、IVUSA
協力:滋賀県庁 自然環境保全課

※IVUSAの学生は、感染防止対策として主催者、自治体、各大学のガイドラインに従い、これに沿った対策を行ったうえで活動を実施しています。
※この活動は一般財団法人セブン-イレブン記念財団から助成を受けて実施しました。