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岡山県備前市日生諸島活性化活動

 2月23日から26日の4日間、IVUS学生84名、事務局2名、計86名で活動しました。

 岡山県備前市にある日生諸島では、漁業が盛んでありながら高度経済成長期に海が汚れ、一時魚が姿を消しました。これらを長年に渡って解消してきた漁師さんたちの取り組みは大きな成果を残しており、人手が加わることにより生物生産性と生物多様性が高くなった「里海」のトップランナーとして注目を集めてきました。
 一方で、少子高齢化が進む現状の中、里海保全活動の人手不足が課題となっています。
 そこで17回目となる今回は、過去16回に引き続き、「住民参加型の里海のテーマパークを作る」という目的のもとで里海保全を軸とした活動を行いました。


 
 初日は2グループに分かれました。1グループ目は、来春の牡蠣収穫に向けてロープの取り替えや網の藻取り、殻付き牡蠣磨き、船の清掃などに励みました。
 もう一方のグループでは、頭島の散策を行い、4日間活動する日生諸島の名所を巡ることで、魅力を再確認しました。作業や散策を通して、地域の方との交流や日生の雰囲気を肌で感じることが出来ました。

 2日目は鹿久居島にて清掃活動を行いました。約30名の一般参加者と共に清掃し、1時間の活動で燃えるごみ120袋、粗大ごみ70袋、缶4袋、ビン6袋相当を回収しました。

 午後は、翌日に行われるかき祭に向けて、頭島で準備を行いました。会場設営、ごみ運搬、看板作成、食材の仕込みの4つに分かれて作業に励み、看板作成では、伝えたい内容をより簡潔な文章やイラストで伝えられるよう工夫しました。

 3日目は、ひなせかき祭で交通整理や来場者案内など運営のお手伝い、IVUSAとして展示ブースとスンドゥブの屋台を出店しました。

 日生駅からひなせかき祭の会場である五味の市や頭島にスムーズに案内できるよう、フェリー乗り場やバス駐車場で来場者の誘導をしました。
 展示ブースでは、IVUSAの活動を通した里海保全の取り組みを紹介し、日生内外の方々に向けて里海を守ることの重要性を発信しました。その一環として行った漁業組合への里海募金では、合計8,270円をお預かりいたしました。スンドゥブの販売では、雨が降る中でしたが170食売ることができました。

 活動最終日となる4日目は、各場所に分かれてお世話になった宿舎と、お風呂をお借りした旅館付近の清掃を行いました。元あった状態よりも美しくすることを心がけ、約2時間かけて取り組みました。

 午後は、かき祭のふり返りワークを行い、かき祭が日生にとってどのような祭りになると良いか、やIVUSAが今後の日生のためにできることなどを考えました。話し合いの中で学生からは、「かき祭を唯一無二の祭りにしたい」「祭りを参加型の楽しいものにしたい」のような意見が挙げられました。

 ワーク終了後は活動最後の班ミーティングを実施し、閉会式を行いました。閉会式では、ワークにも参加いただいた備前市農政水産課の頓宮さんから、「学生の意見を聞いて視点を変えることが出来た。それを活かして今後の日生の発展に繋げていきたい」とのお話がありました。

 今回は海岸清掃に加えて、初めてかき祭に参加するなど新たな試みの多い活動でした。参加した全員が、里海の保全と日生の今後について考えることのできる4日間となりました。日生のさらなる発展のため、これからも行動していきます。

 最後に、活動実施にご協力いただいた全ての皆様に心より感謝申し上げます。(東洋大学2年 金子 美咲)

※清掃活動に関しては、日本財団「海と日本PROJECT」の助成を受けて実施しました。