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長崎県対馬市海岸清掃活動

 8月30日から9月2日の4日間、学生79名と事務局1名で長崎県対馬市において海岸清掃活動を実施しました。
 8月29日には、九州大学の清野聡子准教授より、海洋ごみの現状や今後の課題について貴重なお話をいただき、対馬での清掃活動に向けてモチベーションを高めました。その後、夜行フェリーで対馬へ出発しました。

 30日の朝に対馬に到着し、午前中は和多都美神社や烏帽子岳展望所の観光を通じて対馬の魅力を体感しました。午後からは越高海岸にて清掃活動を開始。猛暑日の活動となりましたが、隊員同士がこまめな水分補給を呼びかけ合い、バケツリレーで励まし合いながら取り組みました。

 清掃前は漂着したプラスチックで派手な色を帯びていた海岸が、清掃後には元の自然な景観を取り戻しました。
 午後のみの清掃でしたが、トン袋(約1,000リットル)40袋分のごみを回収することができました。

 活動2日目は午前中から、前日に続き越高海岸にて清掃を行いました。この日は対馬高校の学生7名、韓国からの学生2名、外部参加者5名が加わり、海洋ごみに関する意見を交わしながら活動しました。

 午後からは峰地区公民館に移動し、ワークショップを行いました。パネルディスカッションには漁協の方にも参加していただき、様々な立場から対馬の海洋ごみ問題についての意見を聞くことにより、新たな視点を得ることが出来ました。

 活動3日目は1日目・2日目に引き続き越高海岸で清掃活動を行いました。細かなごみを丁寧に拾い集める一方で、大きなごみはバケツリレーで運び出しました。途中、雨に見舞われましたが、リーダーである庄拓夢の「最後の清掃なので、力を合わせて全力で取り組もう」という声かけもあり、雨も止んだことから無事やり遂げることができました。
 最終的には3日間合計でトン袋(約1,000リットル)104袋分ものごみを回収しこれまでの活動で最大量のごみを回収できました。

 詳しい内訳は以下の通りです。

廃プラスチック 19,000リットル
リサイクルプラスチック 22,000リットル
ペットボトル 8,000リットル
発泡スチロール 34,000リットル
漁網 12,000リットル
ビン・カン 370リットル
不燃 530リットル
木材 3,500リットル
合計 99,400リットル

 午後からは3つのグループに別れ、アクティビティを行いました。対馬CAPPAによるお魚捌き、美津島町西海漁業協同組合の漁師さんによるまぐろのえさやり体験、室内レクを行いました。漁業の視点から環境の大切さを学びました。

 4日目は宿舎清掃を行い、お世話になった方々に感謝の気持ちを伝え、宿舎を後にしました。その後、厳原港に向かい、班ミーティングを通してこれまでの活動のふり返りや、班員のお互いの良かったところについて話し合いました。

 午後からは厳原観光を行いました。観光や昼食を食べて思い出を残しました。
 その後解団式を経て博多港へ向かい、活動を締めくくりました。

 4日間の活動を通じて、対馬の豊かな自然とその魅力を実感するとともに、海ごみ問題の深刻さを学ぶことができました。本活動で得た学びを今後の活動に繋げ、一人ひとりができることを考え、行動を続けてまいります。

 活動にご協力いただいた皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。

【参加した学生の感想】
 悪天候や炎天下の中、苦戦しましたが無事ゴミを拾いきることができてよかったです。また、清掃後のまっさらな海岸を見てはるばる対馬まで来て海岸清掃をしてよかったと感じました。ですが、拾っても拾っても漂着する海ごみに対し、発生源を抑制する必要性を強く感じました。今回の活動ではSNSでの啓発活動に力を入れましたが、次回以降の活動ではそれ以外の方法で根本的解決を目指したいと思います。

※この事業は、日本財団「海と日本PROJECT」の助成を受けて実施しました。