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北海道東部の別海町の野付半島は、オオワシ、オジロワシなどの猛禽類や、タンチョウなどの希少な鳥たちの楽園であり、ラムサール条約にも登録された湿原が広がっています。また、別海町は酪農が盛んで生乳生産量が日本一でもあり、漁業も含めて様々な自然の恵みがあります。
しかしその一方で、野付半島の漂着ごみ、少子高齢化・人口減少による地域産業の担い手不足などの課題もあり、北方領土である国後島にも近く「領土問題」の最前線でもあります。
今回、9月5日から8日まで、自然の魅力と社会の課題の両方を知るとともに、持続可能な社会作りについて考えるスタディツアーを開催し、8名が参加しました。
IVUSAが北海道で活動するのは、設立時1993年の北海道南西沖地震の救援活動以来となります。
●野付半島での清掃活動とフィールドワーク
9月6日に地元の「のつけ半島ネイチャークラブ」の方々や地域おこし協力隊、高校生、インターンの大学生たち合わせて29名で野付半島を清掃しました。
美しい湿原が広がる一方で、海岸線には多くの漂着ごみがあり、チームに分かれて約2時間で合計60キロのごみを回収しました。
その後、野付半島のトドワラ(立ち枯れたトドマツが海水の浸食と潮風によって朽ち、荒涼とした景色が広がる)の散策をしました。ネイチャークラブの方がガイドをしてくださり、じっくりと野付半島の自然に触れることができました。
●漁業体験・酪農体験
9月7日には、地元漁師で作る尾岱沼RINCの方に漁師の仕事の説明や野付半島案内をしていただきました。実際に船に乗り、昨日歩いた野付半島を海から見ました。
午後は坂野下ファームと酪農研修牧場を見学。坂野下ファームでは、自動の搾乳機を使った最新式の酪農作業の様子を見学し、酪農研修牧場では、牛の育て方や、施設についての説明を聞き子牛にも触れ合わせていただきました。
●地域の方との交流会
9月7日の夜には、これまでお世話になったネイチャークラブや尾岱沼RINC、坂野下ファーム、地域おこし協力隊の方々をお招きし、宿舎の尾岱沼ふれあいキャンプ場でバーベキューをしました。
チーズや野菜、ホタテなど様々な差し入れもいただき、北海道の豊かな自然の幸を堪能しながら、地域の方の暮らしについてお話をお伺いしました。
また、今回は株式会KNOWLEDGESHARE会長の横田憲人様からも多くの食材の協賛をいただきました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。
●北方領土館、ポー川史跡自然公園を訪問
最終日の8日は、別海町のお隣の標津町にある北方領土館とポー川史跡自然公園を訪問しました。ポー川史跡自然公園では、北海道開拓の歴史や、アイヌ文化のルーツを体感しました。

今回が初めての企画でしたが、別海町の様々なセクターの皆さまのご協力によって豊かな体験や多くの学びを得ることができました。ありがとうございました。
※尚、野付半島の清掃活動に関しては、日本財団「海と日本PROJECT」の助成を受けて実施しました。