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鴨川オオバナミズキンバイ除去活動2025

 10月19日、京都市鴨川の二条大橋から三条大橋付近にて、オオバナミズキンバイ(以下、オオバナ)の除去活動を、京都府2名、一般参加者1名、IVUSA56名、OB 1名の合計60名で実施しました。

 オオバナは、中南米原産の外来植物であり、根、葉、茎のどの部分からでも再生するという非常に強い繁殖力を持っています。さらには、水陸どちらでも生育可能であり、生態系や景観に大きな悪影響を及ぼすことから、特定外来生物に指定され、除去の対象となっています。2009年に琵琶湖で初めて観測され、2017年には鴨川でもその存在が確認されるようになりました。現在では、下流の桂川や淀川にまで拡がりつつあり、早急な除去活動が求められています。

 今回の活動では、鴨川の二条大橋から三条大橋の左岸側のオオバナの完全除去を目的に活動を実施しました。

 開会式では、京都府の自然環境保全課の川田様、今回の活動リーダーである原口萌奈(同志社大学2年)からの挨拶がありました。

 今回は全員が胴長靴を着用してオオバナ除去をしました。初参加の1〜2年生も多かったですが、オオバナ除去活動の経験のある先輩のアドバイスを受けながら、オオバナが途中で千切れてしまわないように丁寧に除去していきました。ちぎれてしまったオオバナは下流に流れてしまわないように注意しながらタモ網で拾い集めました。

 天気は曇りで、比較的涼しい中での活動でしたが、こまめに休憩、水分補給をしながら作業をしました。休憩中には学年や大学を超えて交流を行い、新たな縦と横の繋がりも作ることができました。

 作業終盤には袋詰めしたオオバナを集積場所まで運搬しました。

 約3時間活動を行った結果、約180㎡、300kgのオオバナを除去することができました。そして、写真のように活動の前後で、鴨川の景観が目に見えるほど綺麗になりました。

 閉会式では、リーダーと京都府の方々からのご挨拶で締めくくりました。

 今回の活動を通して感じたことは「活動を継続することの大切さ」「正しい知識を身に着けたうえで、考えて活動することの大切さ」です。オオバナは、繁殖力が高い外来植物のため、数回の活動で完全除去できるわけではありません 。
だからこそ、もっと活動頻度を増やし、定期的にこの活動を続けることが重要となります。

 さらに、オオバナは非常にデリケートな植物で、ちぎれた茎からも繁殖します。そういった知識を身に着け、考えながら活動を行わなければ、活動の意味がなくなってしまいます。だからこそ、その活動についての知識をつけること、考えることが必要となります。この二つの大切さを今回の活動を通して、痛感することができました。

 これからも私たちは、このオオバナの問題に真摯に向き合い、考え、活動を継続していきます。
 最後に、このような貴重な機会を提供してくださった関係者の皆様に心から感謝を申し上げます。今後ともよろしくお願いします。(同志社大学3年 中馬 千尋)

【活動リーダーから】
 私たちは、鴨川から外来水草を完全に除去することを目指し、地域の方々が主体となって継続的に活動できる体制づくりに取り組んでいます。今回の活動では、一般の方が1名参加してくださり、地域の方ならではの視点やご意見を伺うことができました。地域と学生が協力して取り組む第一歩となったと感じています。
 一方で、地域主体の活動を実現するためには、オオバナの認知度をさらに高め、参加者を増やしていく必要があります。
 この活動は、除去の成果が目に見えてわかり、達成感を得られることが大きな魅力です。今後は、より多くの学生に加え、地域の方にも参加していただき、この静かで素晴らしい鴨川を守りたいという想いを共有しながら、一緒に活動の輪を広げていければと思います。
 最後になりましたが、本活動にご協力いただいたすべての皆様に心より感謝申し上げます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。(同志社女子大学2年 原口 萌奈)