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災害における学生ボランティアカンファレンス

 3月14日から17日にIVUSA学生29名、事務局員1名が宮城県仙台市で行われた第3回国連防災世界会議に参加しました。15,16日はIVUSAが企画・運営する「災害における学生ボランティアカンファレンス」が実施されました。
 「災害における学生ボランティアカンファレンス」は、海外および国内の防災に取り組んでいる若者(30歳未満)が未来の「防災」について議論し、防災アクションプランとして日本ユース防災宣言を採択し、ユースの考えや行動を世界に発信するチルドレン&ユースフォーラムの「日本ユース企画」のテーマセッションの1つです。

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 初日は、公益財団法人日本YMCA同盟・公益財団法人仙台YMCAが主催するシンポジウム「災害から尊い命を守るために」に参加しました。東日本大震災の悲惨な経験を繰り返さないよう、教訓を得、自らが考え、行動することが大切であると感じました。学生たちは、メモをとったり、質問をしたりするなど真剣な表情で講演を聞いていました。
 その後、自由行動となり、各自、開催されているシンポジオムや展示会に参加しました。

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 2日目から本活動のメイン企画が始まりました。
 午前中は、仙台YMCAにて日本ユース企画のオープニングプレナリーに参加し、チルドレン&ユースフォーラム日本事務局の小池宏隆さんより、開会の挨拶をいただきました。この企画では、日本の将来の防災を考え、自分たちが何をしたいのかについて話し合いました。
 その結果、ユースが最も解決したい課題として、「行政と市民の架け橋となる」「防災を文化にする」「次世代へ語り継ぐ」「ボランティアが防災について知識を持って活動に従事できる」の4点が挙げられました。

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 午後からは、テーマセッションとして、IVUSAが主催するボランティア分野においてのディスカッションを行い、次の日に発表するアクションプランの草案を考えました。参加した方には、様々な人と意見を交換することで、自らの考えが広がり、良い経験になったと話していただきました。
 その後、参加した方々と交流会を行いました。IVUSA外の他の参加者に話を聞くなどして、親睦を深め、楽しい雰囲気でした。

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 3日目は、午前中に仙台YMCAにて、NPO法人みやぎ災害救援ボランティアセンターの事務局長の村上博之さんの講演を聞きました。生き残るための知識を身につけ、自分の命は自分で守ることが大切であると強調されました。その後、ボランティア分野のテーマセッションに参加しているユースが所属している団体や個人ごとの行動宣言を作成しました。

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 午後からは、東北大学にてチルドレン&ユースフォーラムの全体プレナリーに参加しました。前日にそれぞれのテーマセッションで作成したアクションプランに対して、グループに分かれて提案、審議を行い、最終的には「医療」「住まい」「環境」「防災」「災害ボランティア」の分野から成り立つ日本ユース防災宣言を作成しました。作成した日本ユース防災宣言は世界に発信され、これからの日本の若者の防災・減災に対する行動指針とします。
 参加した学生たちの顔には、作成に携われた喜びや、完成に対する達成感に満ち溢れていました。

 最終日は、終日自由行動でした。各自が興味のあるシンポジオム、展示会に向かいました。4日間の集大成としての市民防災世界会議のメインイベントやチルドレン&ユースフォーラムが主催する「Youth Taking Action」などがあり、さらに防災について知ることができました。
 最後にリーダーである同志社大学4年の疋田裕二より「この4日間、作成した日本ユース防災宣言に意義があるのかどうかは、今後の自分たちの動きにかかっている。この貴重な経験を忘れずに、今後に活かしてほしい。この防災世界会議に参加したからこそできる、防災に対するアクションを起こしていこう」と挨拶がありました。

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 災害にあった時に同じ悲しみを繰り返さないために、一人ひとりが防災についての知識と意識を持ち、実際に行動に移していくことが大切です。今回の活動を通して得た知識を私たちから積極的に発信していきたいと思います。(長崎県立大学2年 後藤 朋恵)