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東日本大震災復興支援活動

 3月8日から12日まで、106名の学生が東日本大震災復興支援活動を行いました。訪れた地域は主に宮城県亘理郡山元町、気仙沼市、そして石巻市です。

 活動1日目の夜に関東、関西の学生が合流し、お世話になる現地の方々の紹介と班ミーティングが行われ、翌日からの活動へ向けてモチベーションを高めました。

 山元町での活動はIVUSAファーム(2015年夏から行っている畑企画)で作業し、山元町でフィールドワークを行いました。午前中の活動場所までの道を歩きながら、震災の爪痕や復興の兆しなど、東日本大震災の「今のリアル」を感じました。
 フィールドワーク前に、現地の方が描かれた「中浜小学校物語」という紙芝居を読んでいただきました。地震後、津波に襲われた小学校の物語で、実際に中浜小学校を訪れ、予想以上の被害の大きさ、津波の高さに圧倒されました。

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 その後、IVUSAファームに1人1苗ずつラベンダ―の苗を植えました。一人ひとりが今後も山元町と関係を築いていこうと思えました。
 また、夕食後に山元町の方と交流会を行いました。町の方の中には震災後の想いを歌にして各地で弾き語りしている方もいらっしゃり、その曲を聴いた山元町の方々だけでなく学生も目に涙を浮かべていました。

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 石巻市ではフィールドワークを行いました。語り部の方に案内していただき、「石巻津波伝承AR」というアプリを使いながら、過去・震災直後・現在の変化の過程をその場と写真を照らし合わせながら、石巻の街を歩きました。
 山元町と石巻の違いを考えたり、震災時の資料が残っている資料館を巡ったりしたため、東日本大震災とよりいっそう向き合うことができました。

 3月11日、東日本大震災から5年の月日が流れました。この日は、山元町と気仙沼市の2つに分かれて活動しました。
 気仙沼市では追悼式会場や臨時駐車場の整備を行いました。
 山元町では、式典の際に使われる竹灯籠とお地蔵さまを運搬しました。竹灯籠には一人ひとりメッセージを書きました。お地蔵さまは震災で亡くなられた方と同数の636体あり、一つひとつ個性溢れていました。並べられたお地蔵さまを見ながら、同数の命がこの日、この町で亡くなったのかと思うと、恐ろしさを感じるばかりでした。

 14時46分、5年前、地震が発生した時間です。気仙沼市でも山元町でもそれぞれの想いを胸に1分間の黙とうを捧げました。学生が献花や御焼香をさせていただき、東日本大震災と向き合いました。

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 参加者が、「想定外な世の中で、今これからを自分はどう生きていくか?」を考え抜いた5日間でした。現地の方々の想いが詰まった追悼式典に参加させていただいたこと。自分の目で見た東日本大震災の過去と今。未来を作っていく私たちが、3月11日14時46分にその場にいたこと。全ての意味を考えながら、今これからを生きていきます。(関西大学2年 松葉 祐樹)