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東日本大震災復興支援活動

 8月25日から28日にかけて、宮城県亘理郡山元町にて「東日本大震災復興支援活動」を実施し、学生186名と事務局員3名が参加しました。

 IVUSAは2011年3月11日に発災した東日本大震災の直後から、宮城県石巻市や気仙沼市を中心に復旧支援活動を行い、2012年4月からは条例で第一種危険指定区域に指定され復旧活動が遅れていた宮城県亘理郡山元町において活動を実施しています。

 今回は、山元町を拠点に地域住民が主体となり取り組むコミュニティビジネスや復興に向けたモデル作りに貢献すること、若者が「復興」「防災」「命を守ること」といった様々な課題を自分ごととして学び向き合うことで、未来を生き抜く力を身につけることを目的としました。

 活動1日目、宮城県亘理郡山元町にある普門寺に到着し、住職の坂野文俊さんから挨拶を頂きました。
 また、活動のリーダーである田中美月(関西大学3年)から、「この4日間、自分たちができることを考えよう」との言葉があり、団結力を高めました。その後、フィールドワークや翌日行われる「願い(NEGAI)ふるさとまつり おかえり2017」という祭りの会場設営を行いました。この祭りは今年初めて行われ、沿岸部での賑わいの機会の創出と地域の交流を目的としています。

 活動2日目は、祭りの当日です。IVUSAは、地域の方々と共に運営スタッフとして参加しました。

 祭りでは、歌のステージや、地元で採れた野菜や手作りのアクセサリー、お地蔵様の置物の販売などを行いました。「今回初めて開催するお祭りなのにとても盛り上がっていて楽しい。自分たちも負けずにもっと盛り上げて行きたい」と言う学生の声もありました。またここに戻ってきたいと思えるような暖かい雰囲気で祭りは終了しました。

 祭りの夜には、地元の方との交流会が行われ、震災、復興についてなど様々な話を伺いました。話を聞く中で学生たちは、復興の難しさを感じました。

 活動3日目はグループに分かれて作業しました。

 一つのグループでは、農園整備を行いました。被災耕作放棄畑を復活させ、現地の人が生業を取り戻すことによるコミュニティの再生、経済的支援、そして商品開発による利益の捻出といったことを目的とした「IVUSAファーム」と呼ばれる農園は、地域の方とIVUSAがともに整備しています。今回も、ビニールハウスの整理、畑の草刈りと堆肥撒き、ラベンダー周辺の草抜きを行いました。

 最終日となる4日目は、解団式を行いました。住職の坂野さんからは、「ぜひIVUSAのみなさんも復興をともに目指す一員として、これからも山元町に来てほしい」との言葉を頂きました。

 また、今回活動リーダーの田中美月(関西大学3年)から、「みなさんが東北の事を知れたり考えたりすることがこの活動の成功である。今後帰ってもずっと考え続けてほしい」と最後の挨拶がありました。

 今回の活動を通して、実際に目で見た山元町の姿、山元町の方々から直接伺った話などから、東日本大震災を忘れてはならないこととして心に強く刻むと同時に、復興の難しさを痛感しました。
 この活動を通して考えたここと、得たことを各々がしっかりと胸に留めるとともに、日本各地で起こりうる震災に対し、活動で得たことを生かして生き抜いて行かなければならないと強く思いました。(立命館大学4年 平田 怜央)

【プロジェクトマネージャーより】
 今回の活動では、祭りを実施する山元町の方の新たな試みにIVUSAも加わらせていただきました。初めての試みで難しいところもありましたが、お祭り当日は現地の方々や学生の笑顔を見ることができました。山元町が皆の故郷となるよう、次に繋げられたのではないかと感じています。

 また、活動を通して学生は山元町に触れられました。いつどこで起こるかわからない震災を考えることの大切さと、復興を目指して山元町が前に進んでいることが感じられた活動でした。
今後も私たち学生に出来ることを考え続けていきます。(関西大学3年 田中 美月)