Youth-Acty!
ワカモノがつくる九十九里浜の夏
2008年8月21日(木)から23日(土)にかけて、第7回九十九里浜全域清掃大作戦を実施しました。会員433名が「拾う心より捨てない心」を広めるべく、地元の子どもたち60名と城西国際大学の学生10名とともに、千葉県九十九里浜66kmの海岸清掃に挑みました。
巨大な海水浴場で有名な九十九里浜は千葉県10市町村からなり、全長約66kmあります。貴重な動植物も生息し、県立自然公園にも指定されています。
しかし、観光客が残したごみや海外から流れ着いた漂着ごみなど環境問題も深刻化しています。近年では、砂浜の浸食や防災対策の問題に加え、過疎化も進んでおり、今後の九十九里沿岸地域を担っていく若者が地元を離れていくのが現状です。
IVUSAでは2002年から過去6回にわたり、九十九里海岸全域での清掃活動を行ってきました。初回は学生のみの活動でしたが、年を重ねるごとに関係自治体や企業、地域住民の方々と連携し、昨年においては「九十九里浜全域清掃大作戦実行委員会」を設立しました。
第7回目を迎えた今年は、「ワカモノ」にスポットをあて、若者が中心となって地域や地域住民を巻き込み「拾う心より捨てない心」を啓発していくことと同時に、地域の活性化を目指しました。
この夏、もっとも熱い3日間
一緒に清掃活動に挑む地元の子どもたちの暖かい声援に包まれながら、第7回九十九里浜全域清掃大作戦の開会式が幕をあげました。朝から雨がぱらぱらと降り、心配されていた天気でしたか開会式が始まると同時に太陽が姿を見せ、最高に熱い夏の幕開けにふさわしいスタートとなりました。
初日は旭市、匝瑳市、横芝光町をまたぐ全6ルートに別れ海岸清掃を行います。青い空と海に見守られる中、意気揚々とごみ拾いに取り組むが、清掃後半で激しい豪雨に見舞われ、びしょ濡れになりながらの清掃活動となりました。
天気が心配される中、2日目に突入。2日目は66km南半分のいすみ市、一宮町、長生村、白子町、大網白里町、九十九里町の清掃時間・距離ともに最も長い一日です。初日の激しい雨で最後まで清掃することのできなかった分を取り戻すかのように、「エッサエッサ!」と明るい掛け声が海岸中に響き渡ります。
この日は企業の社員参加も多く、学生も子どもも大人も一丸となってごみ拾いに打ち込みました。時折みせる太陽が彼らを照りつけ、流れる汗は作業の辛さを滲み出しているかのようでした。それでも、参加者一人ひとりが目の前に転がっているごみを懸命に拾い続けます。「みんながいればできる」66kmという長い道のり、そしてひとりでは拾いきれないごみを多くの仲間とともに拾い続けます。作業現場から戻り、大きな声で「おつかれさまです!」と挨拶をしている姿は、今日の達成感と明日への挑戦を表しているかのようでした。
そして迎えた最終日。天気が怪しまれる中、なんとか持ちこたえながら山武市を中心に全2ルートの清掃に挑みます。1ルート250人近くで歩きながら清掃をするため、その光景は見る者を圧倒させます。ごみも単純に落ちているとは限りません。時には漁業か何かで使われた網に絡まっているものもあれば、テレビや冷蔵庫のような粗大ごみがそうであるように一体だれが捨てていくか不思議に思うものも多くありました。それらを何人かで力をあわせ最終地点まで運びます。最終地点に近づけば近づくほど袋はごみでいっぱいになり、中には粗大ごみでごみを運ぶ一面も見受けられました。反対側に見えるもう一つのルートの姿が少しずつ見えてくると、自然と歩く速さも速まります。それでも手を抜かずにごみを拾い続けます。
そして、ごみをもちながら駆け寄ってくる仲間を目の前にし、誰もがやりきったという達成感に包まれました。そこには抱き合って互いに称えあう姿、思わず涙する姿、満面の笑みで喜び合う姿がありました。3日間ともに挑戦した仲間とともに、合流の瞬間を、清掃終了の瞬間を、そして九十九里浜が1年でもっともきれいになる瞬間を味わった一時でした。
700名のよさこい乱舞
清掃終了後には山武市にある蓮沼スポーツプラザにて、清掃の疲れを癒すとともに清掃参加者と地域住民の交流会として「さんさん山武しおかぜ祭」を行い、約600名が参加しました。
地域の方によるスイカやブルーベリー、梨などの果物の無料提供や豆腐ドーナツ、かき氷、アルコールなどの販売も行われました。山武市市長の乾杯の挨拶によりステージプログラムが始まり、和太鼓演奏や盆踊り、九十九里浜への愛をさけぶ「九十九里浜へのラブレター」などの参加型プログラムで盛り上がりました。
3日間の清掃をやりきった嬉しい笑顔と、純粋に地域の方との交流を楽しむ笑顔が混ざり合い、笑い声の絶えない会場でした。最後は地元の子どもたちのよさこいのステージで会場の盛り上がりはピークに達し、総勢700名ものよさこい総乱舞の中、第7回九十九里浜全域清掃大作戦は幕を閉じました。
今回の清掃活動には265名もの一般の参加者が参加し、3日間を通して拾ったごみの量は約15トンにも及びました。今回の活動に多大なるご協力をしていただいた関係自治体、企業、個人の皆様にはこの場を借りて感謝申し上げます。
法政大学3年 小島潤子